今日の戯言

代表監督は引退後の名誉職らしいので、彼らには早く引退しろって事でしょうか。
つーか柱谷弟ってギャグのつもりですか、カピタン様。とまあ2004年も相変わらずスットコドッコイな船長でダッチロール確実な状況ですが、皆様いかかお過ごしでしょうか。
昨晩の大久保&ジーコの師弟愛と本田のヒールっぷりは置いとくとして(笑)、今日はウルヴズがマンUに1-0で勝利した試合(素晴らしいナイスゲーム!)とFoot!#38とnakata.netTVを見ていました。Foot!には新潟の反町監督が出ていましたが、幸谷氏や倉敷アナとの掛け合いが非常に面白かったです。降格枠の減少を素直に喜んでましたね。つーか、試合中のビデオとはなんか髪の毛の量が違うような・・・(笑)
それに対してnakata.netTVは・・・確かに高木氏は選手として実績があり、指導者としても勉強しているのかもしれませんが、インタビューの聞き手としてはプロではないのでどうにもテンポが悪いですよね。某直木賞落選作家とか、中田の相手だから「スター」を使おうとしてしまうのはマスコミの性なんでしょうかねえ・・・
ところで、こっちは別に打ち返したつもりは無かったのですが(笑)、また織田さんから「選手に人生を張ってリスクチャレンジしろというのなら、それなりの代償をファンの側が用意しろよ」という意見を頂戴しましたが、それについてのお答えを。
まず言いたいのは、この現代においてはどんな産業であっても世界の中のヒエラルキーの勝負にさらされているという事です。例えばプレミアリーグの選手平均年俸は7000万円だと言われてますが、中位クラブのレギュラー未満である稲本が今Jでやっていたら1億円以上の年俸になるのは確実でしょう。Jで8000万もらっている秋田は、ブラジル人やアフリカ人、フランス人がひしめくプレミアのレギュラーになれるでしょうか。野球でも、アメリカのメジャーリーグは平均年俸が2億円を超えますが、マイナーはアルバイトしないと食べていけない程度の収入なのは周知の事実です。プロ野球で2億円もらっている選手がアメリカに行って、全員がメジャーの選手になれるでしょうか。
別に世界と比較しなくても日本で栄えればそれでいいじゃないかと言う見方もありますが、始終世界大会があって他国と勝負を強いられているサッカーというスポーツにおいて、地域密着がまだ不完全な状況では、代表が負けつづけて人気が維持できるとは思えません。野球とて、もっと世界が強化に本腰を入れ、世界大会が当たり前のように開かれるようになれば同じ課題に直面するでしょう。競争のある環境と世界経験無しでは真の繁栄、強化にはなりません。
とは言えプロスポーツの環境を維持するには選手の収入は重要です。しかし、Jをプロ野球並の年俸水準に引き上げるためにはクラブの数を制限してよほど富を集約する必要があります。自然、選手は少数精鋭となるため、プロになれなかった選手はサッカーで食べる道をあきらめてもらう事になります。
私は、大学に入るという石橋を叩く選手の選択自体を非難するつもりはありません。それは個人の自由ですから。しかし、才能のある選手が最初からサッカー界から離れる選択肢を準備しておくというのは悲しい事だし、教職の道を選ばない限りその才能が指導者としても生かされない事になってしまいます。いったん他の職業に就いてしまえば、あとはサッカーについてはアマチュアレベルでの貢献しか出来ないのです。
ヨーロッパのサッカーやアメリカの野球は競争が物凄く厳しいけれども、マイナークラブ自体はそれぞれの街にあって、選手や指導者が好きなスポーツと共に生きていけるような環境があるわけです。プロになれた少数の選手全員に横並びの保護を与えるのではなく、リスクチャレンジを狙う選手には青天井の、石橋を叩く選手にはそれなりの収入で、それでも全員が好きなスポーツに関わっていける環境を形作る事が必要だと思っています。
それには、とにかくたくさんの地元のクラブが出来る事、我々サッカーファンはそのクラブに足を運んでお金を落とす事しか無いのです。確かに、秋田の解雇に怒らないサッカーファンはバカだ、選手を大事にしないプロスポーツは滅びる、Jリーグはtotoや企業からもっと金を集めろと叫ぶ事は格好いいのかもしれません。しかし、鹿島の地元に住んで試合を毎回見に行くような人が、秋田の解雇にショックを受けていないはずはないのです。彼らが何故「解雇やむなし」という結論に至ったのか、その過程の苦悩とジレンマを理解しようとしなければ、それは所詮外様の意見に過ぎません。
確かに今は過渡期でクラブの数も絶対的に足りません。Jリーグの存在は世界のマーケットから無視されてもいます。しかし、過渡期だからといって世界は待ってもくれません。大学に余裕で入れるだけの頭を持ち、サッカーの才能だけで言えば前園やおそらく兵藤以下だった中田は、日本がアジアでアップアップしていた時代に世界を目標に見据えて己を鍛え、リスクに果敢にチャレンジしてイタリアで成功して見せました。カズ以降の日本において、彼がどれだけ日本のサッカー界の力になったのか。もし中田が安全な道を選んでいたらと思うとぞっとします。勝手な理屈なのは分かっていますが、過渡期であるからこそ我々にはまだ中田のような存在が必要なのです。
リスクチャレンジする選手には限りないエールを、戦いに敗れて地元に戻ってきた選手には暖かいサポートを。サッカーが自分に何をしてくれるのかと考えるのではなく、まず自分がサッカーのために何が出来るのかを第一に思う。私はそういうサポーターでありたいと思っています。
なんか書いてたらやたら長くなってしまった・・・独立したコラムにした方が良かったかな(笑)。まあ結局織田さんとは行き着く場所は同じなんだけど、そこまでのプロセスの考え方が違うだけなんですけどね。その辺は鶏と卵の関係というか何と言うか(笑)。あ、あと新井場選手が三都主に劣る理由については、まず出来のムラが大きすぎることですかね。いい時は素晴らしいのですがだめな時があまりにだめ過ぎます。そして彼には世界経験がまだほとんど無い事でしょうか。とにかく鹿島で目立ってあのお方の目に止まって欲しいですよね。