イタリア セリエA第17節 ボローニャ-キエーボ(3-1)

ボローニャホームのレナト・ダッラーラはかなり強い雨。中田は今日も右ボランチとして先発。今日のボローニャはターレが先発に復帰してシニョーリと2トップを組んだ4-4-2。キエーボはいつも通りの4-4-2のマッチアップ。
試合はいきなり動く。ボローニャは中田のグラウンダーのクロスからのシュートをキエーボGKが弾き、そこからのCKのこぼれ球を左サイドの角度の無いところからシニョーリが決めてボローニャが先制。
ボローニャは最終ラインのマークは相変わらず怪しいものの、今日は中盤の連動したプレスが機能してキエーボに自由を与えない。そして17分には中田からのクロスで得たCKからターレがヘディングをうまく浮かせてゴール左上隅に決めてボローニャは効率よくリードを広げる。
しかし、22分にシニョーリがアキレス腱の筋肉を痛めて交代してからは、試合のリズムがキエーボに移る。ボローニャは前線が1枚になり、前目の位置に入ったメグニがなかなか試合に入っていけず、ボローニャのDFラインが下がってロングボールを使い出したキエーボにセカンドボールを拾われてしまう。
案の定32分にロングボールからのコッサートが落としたボールを、サンターナがGKの位置を読んでダイレクトでループシュート、これがGKパリウカの頭上を越えて決まってしまう。
そこからも高い位置をキープするキエーボの前に、ボールを前に運べなくなったボローニャだが、前半終了間際の44分、中盤でのパス交換から中田がPA右にいたネルボにスルーパス、これをネルボがうまくコースに決めて大きな3点目をゲットする。
後半からはずっとボローニャのペースが続く。中田の力強いボールキープやサイドチェンジでDFラインが高い位置を保つ事が出来、中盤のプレスからチャンスをいくつも作る。しかし、それが裏目に出てしまって34分にキエーボの中盤でのダイレクトパスから抜け出たコッサートをザンキが引き倒してしまって一発退場。
そこからは当然キエーボがインテルからチームに戻ってきたルシアーノを中心として攻めに出るのだが、前半とはうって変わって集中力を取り戻した守備陣が体を張ってキエーボの得点を許さない。そしてそのまま試合終了。ボローニャは3連勝という見事な結果を手にする事が出来た。
今日の中田は、味方からの信頼を完全に得たようで非常に良くボールが集まり、直接のアシストを含めて前半の3点全てにからむ活躍を見せた。特に中盤の危険な地帯での確実なボールキープは不安定になりがちなボローニャDFを非常に助ける存在だった。ただ、前に出たときにもう一つ次の攻撃に繋げる事が出来なかった事や、ルシアーノらのドリブルやフェイントに対する守備のポジショニング、1対1に甘さがあったが、今日はそこまで注文を付けるのは酷だろう。次は古巣パルマとの対戦だが、何とか見返して欲しいものである。