Jユースカップ 決勝 広島ユース-市原ユース(6-4)

今日の長居は晴天の日差し、そしてメインスタンドの記者席での観戦と、昨日とはうってかわったお大尽スタイルで無料の試合を観戦。思ったより人が見に来ていて、1200人程度の観衆がいた。そして記者席の上のほうで元セレッソの田坂を目撃。
メンバーは広島がGK佐藤、DF高柳、中野、藤井、森脇、MF前田和、田坂、桑田、FW前田俊、田村、西山の4-3-3。JEFがGK塚原、DF林、秋葉、小泉、竹田、MF八角、半田、小西、伊藤、FW菊池、川淵の4-4-2(追記:T.K.さんのご指摘では4-3-3だそうです)。
試合は最初から地力に勝る広島がペースを握る。しかし市原の守備も粘り強く、互いにバックラインを含む6人が強固なブロックを形作っているので、ボールは回るのだが最後でチャンスがなかなか作れないというじりじりした展開が続く。
様子が変わったのは20分過ぎ。市原のボールを奪って攻撃に転じる時のミスが目立ち始め、逆に広島に危ないカウンターの場面を作られる。そして26分、中央での競り合いからボールがポロリと裏に抜け、それを拾った広島桑田がドリブルで右へ持ち込み、ゴール左隅に先制点を決める。
その後も市原のミスは続き、36分にゴール前に放り込んだFKのボールを市原GKがかぶってしまってFWとの競り合いに負け、こぼれ球を前田俊がヘッドで押し込んで2点目。そして41分には左サイドをドリブルで駆け上がった前田俊がそのままPA内に侵入、狭い角度から3点目を決める。
後半に入ると市原が反撃。開始わずか2分でカウンターから左サイドにフリーで抜けた川淵にボールが渡り、パスを中で受けた半田がDFをかわしてようやくゴール。勢いづいた市原はSBが攻撃参加するようになって前線の厚みが出来る。しかし12分には左からのクロスを市原GKがはじいてからの混戦から押し込まれ、前田俊の左サイドでの溜めからゴール前に走りこんだ西山に絶妙のクロスが渡り5点目を決められてしまう。
広島は余裕が出来たのかここでCFWの田村を下げたのだが、これで試合のムードが一変してしまう。広島は前線でのボールの預けどころが無くなり、それまで制圧していた中盤の動きも悪くなって、ボールを奪われては市原の鋭いカウンターにたじたじとなってしまう。24分にカウンターから右ゴール前で菊池がDFの足元を抜くシュートを決め、28分には右CKから広島GKがボールを弾くものの押し込まれ、とうとう2点差にまで詰められる。
しかし市原の頑張りもここまで。さすがに運動量が落ちて守備に戻れなくなり、43分に前田俊が絶妙のループを決めて試合を決める。市原はその後1点を返すものの試合終了。広島が何とかかんとか優勝を決めた。
点差ほど個々人の実力に大きな差は無かったが、フィジカル、組織、スタミナと少しずつ広島の方が上手であり、特に前半にミスで失点を重ねてしまったのは市原にとっては痛かった。個人レベルについては、広島の前田俊がやや良かったぐらいで正直あまり目立つ選手はいなかったが、これからどんどん伸びていってくれる事を期待したい。