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J1第2ステージ第14節 C大阪-清水(5-1)

試合開始直前に冷たい雨が降り始めた長居スタジアムだが、ホーム最終戦という事もあってか15000人強とお客さんが良く入った。
セレッソは大久保、濱田が出れないので、ボランチに中井、そして2トップはバロンと西澤、トップ下には怪我から復帰したモリシ。清水は久保山、アンの2トップにトップ下が平松。
試合は開始直後に清水がビッグチャンスを迎えたが、久保山がシュートを当てそこなってセレッソは命拾い。その後は両者コンパクトな布陣を保っての中盤でのつぶしあいが続く。セレッソが雨のせいかポストプレイのトラップが安定しないのに対し、ボールを奪ってからの攻撃は清水の方がスムーズで何度かチャンスを作る。
15分ごろからは、雨でも安定しているモリシのトラップで攻撃がつながるようになったセレッソが落ち着きを取り戻し、試合は膠着状態から徐々にセレッソペースに変化する。そして37分、浮き球のフィードを清水DFの裏に抜けた西澤がDFとの競り合いに勝ち、左でつないで最後は西澤が中へ切れ込んでシュート、これがDFの足に当たってゴールへ吸い込まれる。
勢いづいたセレッソは、40分にも右サイドを上がった中井のクロスをファーサイドで受けた斎藤がワントラップからまたもゴール。清水はこの時間帯、全くボールがつながらずにセレッソにセカンドボールを次々と拾われてしまう。
後半に入って清水は平松と斎藤に代えて太田と鈴木を投入するもセレッソのペースは変わらず、10分に中央からの中井のFKをGKがこぼしたところに詰めたバロンが3点目、22分にカウンターから喜多のクロスを西澤が4点目を叩き込むなどやりたい放題。あとは両チーム1点ずつを取り合って試合終了。
今日、清水を現地で改めて見てみたのだが、とにかくコンパクトにしてワンタッチで短くつないで薄いサイドに展開、という狙いは見えるのだが、あまりにもそれにこだわりすぎてパスを回している間にミスから裏を取られて失点という場面が目立ちすぎた。試合が決まった後半30分ごろから、今までの清水で見られた横への大きな展開からスピードと個人技で攻めると言うサッカーになったのだが、こっちの方がよっぽどセレッソにとって脅威だった。つまり、甲府風のコレクティブサッカーは清水には合っていないという事なのだろう。
セレッソは立ち上がりこそ不安定だったが、点を取ってからは見違えるように自信に溢れたサッカーを見せた。とにかく、ポジション関係無く選手がスペースを見つけて動き、動いた後には別の選手がカバーしてスペースへとどんどんボールを動かす攻めが機能していた。喜多が攻めあがってクロスを出した4点目は西村時代にはあり得なかったシーンだ。守備でも、自分がどこにいようとゾーンに入ってきた選手をつかまえるという意識が徹底していて、今までのようなただスペースを埋めてるだけで傍観者、といった場面が本当に少なかった。清水が悪かったとは言え、塚田監督はいい仕事をしているのは間違いない。あとは本物の自信を手に入れるだけである。

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