イタリア セリエA第10節 エンポリ-パルマ(1-0)

怪我人と出場停止続出のパルマは、ミラン戦で採用した4-3-2-1をこの日も使い、中田は右ボランチとして出場。
試合は開始早々はパルマが主導権を握り、マルキオンニのGKとの1対1でのシュートなどのビッグチャンスを作るのだが、エンポリがパルマに対してハードマークを仕掛け、1トップのジラルディーノもボールキープ出来ない上にセリッチとフィリッピーニの左サイドが役立たずでラストパスやその1つ前のパスがうまくつながらず、ストレスのたまる展開が続く。
かえって前にスペースのあるエンポリの方がパルマに高さで勝つために、カウンターからポイントを作られて決定的なチャンスを作られるような有様で、それでも何とか前半は無得点で終了。
後半になるとエンポリが攻勢を仕掛ける。パルマは中田とフィリッピーニの3ボランチの左右が高い位置にいるために、相手のFWにポストをさせると2列目がボールを受けやすい位置にスペースが空くため、どんどんエンポリの選手が侵入してはこの日いるだけのセリッチのサイドに展開されて決定的なシュートを打たれるのだがフレイが神がかりなセーブで何とか防いでしまう。攻撃面でもパルマが誇るウイングであるマルキオンニとブレシアーノに全く存在感が無い。それもジラルディーノのポストが機能していないゆえである。
25分ごろからは疲れの見えたエンポリに対してパルマは攻めるのだが、エンポリの集中力も高くて最後でフリーにさせてもらえない。終了間際のロジーナの決定的なシュートも枠を捉えられず、そしてロスタイムにフォッジャの見事なコースに飛んだシュートを決められて試合終了。
今日のパルマはとにかく要所でチームを機能させるタレントがあまりに不足し、前線の各選手の調子もことごとく悪かった。これでアドリアーノが怪我でいなくなってから2試合続けて無得点である。まあ負けるべくして負けた試合と言えるだろう。
中田は後半15分に交代したのだが、前半は割とボールにからんでスルーパスを出してはいたものの、後半になるとキレが落ちてかなり代表戦での疲れがあったかなという印象だった。それでも中田交代後のパルマを見れば残しておいても良かったのではと思ったのだが。