J1第2ステージ第13節 仙台-京都(3-1)

J1最下位から2チーム同士の正真正銘の裏天王山。仙台はファビアーノが欠場のため渡邉と数馬のCBコンビで、京都は石丸の代わりに中村が先発、レジも復帰と言う布陣。
前半はホームの仙台がペースを掌握する。京都は15分ごろこそCKからのチャンスを作ったものの、ただDFラインが高いだけで選手の動きに全く連動性が無いため、相手を追い込むようなプレスにならずに仙台に簡単にパスを回させてしまう。ポジションバランスが良くてFWからプレスをかけて人を自由にしない仙台とは全く対照的である。そうやって仙台のFWに何度もラインの裏を取られるピンチを作り、とうとう31分にやはり中盤からのフリーのフィードから裏を取った佐藤がDFをうまく交わしてゴールゲット。
京都もより攻める姿勢を見せようとするのだが、長いボールを前線に当てるだけで攻めが全くワンパターンな上、こぼれ球を中盤で拾ってもレジと黒部が前線で蓋をして中盤とのコンビネーションを作る動きが無いために、ボールホルダーが足元でこねたり意味の無いパスを回している間に出足とフォローが早い仙台の守備にボールを奪われると言ったリズムになってしまう。
後半になると京都は3バックにして中盤を厚くするが仙台ペースは変わらない。京都は前に人を集めてもっちゃりした攻めを繰り返しては仙台にカウンターのチャンスを与える展開。しかし仙台もいくつもあった決定的なチャンスになかなか決めきれない。しかし29分にカウンターから裏を取った佐藤がループシュートを決めて決定的な2点目を決める。そして33分には望月のクロスが絶妙のループシュートになって試合は決まってしまった。ロスタイムにレジがアリバイ得点したが意味無し。これで仙台が得失点差で14位とは勝ち点1差の15位浮上。
しかし、前節の結果を聞いただけではここまで京都が酷い有様になっているとは思わなかった。まず前線に張るタイプの黒部とレジを同時に使う意味が分からないし、前と後ろをつなぐ役割がボール離れの悪い松井しかいないので人の動きも悪く、攻守ともに全くもってどうしようもない。これがアウェイのせいなのかどうかは分からないが、ピム監督が同じような起用にこだわるようでは降格は免れないだろう。
仙台も集中力の高い良い試合はしたが、まだ危険地帯を抜け出したわけではない。今日の良い流れを生かしてあと2試合全勝で行く事が残留の最低条件である。果たしてミラクルは起こせるかどうか。注目である。