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EURO2004予選プレーオフ第1戦 スコットランド-オランダ(1-0)

監督との衝突で注目されたオランダの2トップは結局ファンニステルローイが選ばれ、クライファートとのコンビを組む。右SHはオーフェルマウス、左SHはファンデルメイデという布陣。
試合開始からホームの大歓声を燃料にスコットランドはエンジン全開。オランダのパスを鋭い出足でカットしてはFWに当てて後ろがどんどん押し上げてフォローすると言うとにかく縦に早いサッカーでオランダに息つく暇を与えない。オランダも相手のプレスをかいくぐればチャンスになるのだが、それよりもスコットランドがはるかに多くの好機を作ってしまう。
そして22分、マクファーデンのCKのクリアが再び彼の足元に収まり、ドリブルからのワンツーで切り崩して見事にオランダゴールにシュートを突き刺す。オランダもようやく30分過ぎからややペースの落ちたスコットランドを攻め始め、両サイドから崩してのクロスからチャンスを作るものの決定機を決められずに前半終了。
後半になるとスコットランドは引いて守ってカウンターを狙う形になり、オランダは完全にボールを支配する形になるが、いつものオランダ病と言うべきか、足元足元とパスを回して最後はクロスと言う単調な攻めに終始し、途中で投入されたファンデルファールトもほとんどボールに触れない。しかしスコットランドもカウンターのチャンスはあるものの疲労のせいか最後のパスに精度が無く、突き放すまでは至らない。
スコットランドは攻める事は出来なくなったものの守備では最後まで集中力を切らさず、オランダFWを高さと執拗なマークで封じて守り抜く。オランダはそれでもセードルフやファンデルファールトがPA前でのパス回しから決定的なシュートを放つもバーに嫌われるなどしてゴールに入ってくれない。そしてロスタイム4分を守りきったスコットランドがまずホームで勝利を記録した。
スコットランドが魂のサッカーを90分実行したのに対し、オランダは最後までパスをつないで淡々と綺麗なサッカーをしてしまった。ファンデルファールトを最初から使わず、タワー2トップにしたのも自分達のサッカーをやって負けたら仕方ないと言うどこか達観と言うかあきらめが入ったところがあったのだろうか。
しかもスコットランドの後半の疲労を見れば、もっとワンツーなど中からの崩しの場面を増やせば得点できたのにとも思うが、それが出来ないところがオランダのオランダたる所以なのかもしれない。次のホームで先制点を取れば出場権はオランダのものだろうが、逆に先制点を取られたら相当厳しそうである。

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