J2第41節 甲府-川崎(2-0)

新潟は引き分けたが広島が勝っているだけに、強い甲府が相手とは言え川崎としては負けられない試合。
試合序盤こそ甲府が高い位置からプレッシャーをかけて攻めるものの、程なく川崎がボールを支配して甲府は固く守ってカウンターと言う図式で固定される。川崎はラインも高く中盤のプレスとマークも効いて新潟なんかよりよっぽど安定した守備を見せるのだが、肝心のジュニーニョが常時2人にマークされている状態でボールを持ってもなかなか展開できず、互いに守りあいの様相を見せる。
しかし24分に、甲府の久しぶりの攻撃の場面で、軽い浮き玉を川崎のDFが一瞬見合ってしまい、それを小倉に蹴りこまれて絵に書いたような失点をしてしまう。そこからは川崎もサイドが高い位置に張って甲府の攻撃をシャットアウトし、両側からクロスを上げつづけるがなかなか得点できない。40分になるとようやく甲府も攻める機会が出来始めるが、得点にならずに前半終了。
後半になると川崎は我那覇を投入して攻撃を強めるものの、かえってパスの流れが悪くなって何度か甲府にカウンターを食らってしまう。それでも15分過ぎぐらいから甲府の戻りが遅くなって川崎がチャンスを作り始める。
試合の転機は65分、左サイドからのクロスを右に流れた我那覇がフリーでヘディングするものの、これがGKの正面に飛んでしまい、そのすぐ後に右サイドの小倉からのロングフィードを水原が胸で受けて流し、走りこんできた水越がダイレクトで決めて甲府2点目。この明暗が勝敗を決定してしまった。あとは川崎も攻めるが最後まで甲府の守りを崩せずに、痛い痛い敗戦を喫してしまった。
川崎はそんなに悪い試合をした訳では無かった。ただ、守備の強い甲府に先制を許し、ジュニーニョがマークされた状態で相手を攻め崩すだけの力、精神的な余裕が無かっただけである。まだ広島とは1ゲーム差無いわけで、アウグストが復帰する次節以降、精神的に立ち直って最終戦に向かって準備出来るかが重要になってくるだろう。