サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

欧州CL GroupG 第3戦 チェルシー-ラツィオ(2-1)

バトルオブブリテンの内容がしょぼいという噂だったのでこちらをレポート(笑)。
新旧金満ダービーでもありヴェロンダービーでもあるこの試合、チェルシーはヴェロンとマケレレのCMFにムトゥとグジョンセンの2トップ。ラツィオはシモーネ・インザーギとコッラーディという2トップで、互いに4-4-2のマッチアップ。
試合はホームのチェルシーが最初から怒涛の勢いで押し込む。しかもただ並のイングランドチームとは違い、マケレレが絶妙のつぶしとボールキープでチームの核となり、ヴェロンがインサイドアウトサイドを使い分けたミドルパスで中にも外にもボールを配球する。そしてジョンソンのオーバーラップやムトゥの得意の切れ込みと、いくつもの攻撃パターンで攻めてくる。
しかしラツィオもそこはイタリア、外からいくら来られても真ん中さえ外さなければいいやとゴール前を固めてスタムがボールをことごとくはじき返す。チェルシーはゴール前までの展開は素晴らしいのだが、やはりFWのペアが固まっていないせいかPAの中でのコンビが無くてラツィオのDFに押さえられてしまう。
ようやく25分過ぎになって天岩戸を外からぶっ叩いているようなチェルシーの攻撃が少しおとなしくなり、ラツィオもカウンターの場面を作り始める。そして38分、セットプレイのセカンドボールを拾ったアルベルティーニがアーリークロス、それを左サイドに入り込んでいたスタンコビッチがフリーで折り返しヘッド、シモーネ・インザーギがDFと競りながらも押し込んでラツィオがワンチャンスをものにして先制。攻めに攻めているとえてして守備陣の集中力が切れてしまうものだが、正にその典型の失点だった。
後半になると何故かラツィオが攻め始め、あれあれっと思っていたら12分に左に流れたグジョンセンからのスクエアの折り返しをランパートが中央でボレー、ボールの軌跡は綺麗にアウトへ流れてゴールのファーサイドに。リードして後半に入ったことでラツィオがやや集中力を欠いて試合に入ったゆえの失点だった。そして20分には攻めに出たラツィオの隙を突いてムトゥがドリブルからのワンツーリターンパスをゴール前で受けて、シュートは一旦はスタムに止められたもののこぼれ球を押し込んで2点目を決める。
当然そこからは前半最終ラインと同化していたオッドが上がってくるなどラツィオが攻めに出て、チェルシーもカウンターで応酬するがどちらも最後の詰めが甘く得点できないままに試合終了。
ラツィオは前半は完璧な試合運びだったのにもかからわず後半のゲームプランのあいまいさをチェルシーに突かれてしまい、もったいない試合を落としてしまった。チェルシーは中盤は非常に良くなってきてはいるが、やはりムトゥが点を決めたとは言えFWが目立つ場面が少なく、完全にローテーションになっている前線のコンビをどう組み合わせて質を高めていくかが今後のカギになりそうである。

モバイルバージョンを終了