UEFAカップ1回戦第1戦 ハンブルガーSV-ドニエプル(2-1)

ウクライナリーグのドニエプルと言うさっぱり分からない相手をホームに迎えたHSVは、高原とロメオの2トップにマハダビキア、バルバレスと揃えた攻撃的な布陣。
試合開始からホームのHSVが当然のように攻める展開だが、ドニエプルはHSVがボールを持つとほとんどの選手が自陣に引きこもり、また長身選手も多くてHSVは足元でも高さでも跳ね返されてどうにもリズムが作れない。その上、結構カウンターがうまいのでこれは危ないなと思っていた矢先の10分に、カウンターから左サイドに流れたヴェンツリンスキーにパスが通り、HSVの選手がスライディングでクリアーしようとしたが飛込みが甘くて交わされてしまい、そのまま浮き玉で技ありのゴールを決められてしまう。
先制されたHSVは何とか相手ゴールをこじ開けようとするものの、中盤と前線の呼吸が合わず、怪我明けのマハダビキアの切れが今ひとつな上に中盤のミドルシュートも少ないのでなかなかシュートを打つ場面まで持っていけない。前半はすっかり相手のペースにはまり込んだままで終了。
しかし後半開始早々の3分にHSVは思わぬプレゼントをもらってしまう。右CKからマハダビキアが蹴ったボールをドニエプルの選手が高く上げた手で思いっきりハンド。その瞬間、HSVの選手ほぼ全員がアピールで手を上げたほど間抜けなシーンだった。これをキャプテンホークマが落ち着いて決めてHSVようやく同点に。
ここでHSVはカルドーソを投入、バルバレスを電柱としてトップに上げ、高原はやや下がり目に位置して一気に猛攻をかける。しかしHSVも攻め疲れたのかみるみるうちに中盤のモビリティが落ちてしまって再三ドニエプルの危険なカウンターを受けてしまう。しかし相手も決定力が無くて命拾いするシーンが目立つ。
両者ぐだぐだの展開でこのまま同点かと思い出した後半35分、相手ゴール左サイドに流れたバルバレスが中盤からパスを受けて苦し紛れに上げたふわっと浮いたクロスを、ファーサイドにフリーでいたロメオがヘッド決めてHSVは何とか逆転。そのまま逃げ切って何とかホームゲームの体裁を整える事が出来た。
高原は久しぶりに見たが、相変わらず豊富な運動量でいい突破を見せたりボールを受ける動きは良いのだが、ゴールに直結する動きやポストプレイの安定感はまだまだ足らず、またロメオとのコンビももう一つで、しばらくは左サイドが働き場所になってしまうのかなという印象を受けた。