今日の戯言

ナイス突っ込み(笑)。
チェコとオランダの対戦は早々にダービッツが警告2枚で退場すると言うオランダの自滅でチェコの勝ち抜きが決まりましたね。タレント的にはオランダの方が上なのですが、先制のPKを決められてからはレベルは違うものの、どっかの代表の試合を思わせるようなチグハグで遅い攻めに終始してしまってましたね。
そのどっかの代表の試合ですが、上の記事は別として、マスコミ報道はことごとく「惜敗」「決定力不足」ですねえ。中田もあの結果と内容にしては珍しく前向きなコメントを出してますが、このコメントとセネガルのステファン監督がトルシエからもらったアドバイスに日本の根深い問題点が隠されているように思いますね。
つまり、中田にしてみれば「もっとこうすれば相手を崩せる」という形が頭の中に明確に描かれているんだけど、現実には他の選手はなかなか思い通りに動いてくれないし良いタイミングでパスもくれない。するとどうしてもアイデアを修正するためにボールを持ってから周りを見る時間がかかる。しかし組織的な守備をするチームは2列目以前の選手に時間とスペースをほとんど与えてくれない。結果として日本のようなゲームメーカーが前にいるチームは見事に罠にはまるという事になるわけですね。まったく、トルシエでなくてもこんな狙いは簡単に指摘できますよね。
とまあ理屈をくどくど並べるよりも、ユーロ予選の試合を見る方が早いんですけどね(笑)。イタリアやフィンランド、チェコのパス回しや崩しがどれだけ意思統一されてる事か。そこには2列目の選手がボールキープしながら考えてパスを出すという発想はまずありません。2列目はあくまでも連続的な攻めの一中継点に過ぎないわけです。キープするのであればスピードに乗った縦へのドリブルのみ。良くも悪くもそれが現代サッカーなんですよね。中田も「苦しい時は自分が何とかして一発のアイデアで崩す」なんて考えでいると、代表のみならずパルマでもまた泥沼にはまるよ、と言いたいですね。
さて、最近は「なんば走法」サイトと化しているこのページですが、今や人気定番サイトとなった「VarietyFootball」共同管理人のseriさんからまたもや興味深い情報が。

ネタはこのサイトなのですが。
http://www.nda.ac.jp/ed/basketball/kobu/kobu.html
おそらく皆さんが話題にされているのはこのことではないでしょうか?
実は何ヶ月か前にNHKの教育番組で偶然番組を目撃したので知っていましたが、そのときの番組の内容というのがまさしく「古武術の身体利用を応用したバスケット」についてでした。
具体的な内容として、例えば
1.肩甲骨を動かす。
2.なんば走法による効率的な走法
1については訳がわからないと思いますが、肩甲骨(けんこうこつ)を普通のスポーツ選手ですら意識的に動かせる人は全然いないそうで、日々の訓練で意識的に動かす訓練を積むことで肩を動かさなくてもスローイングができるということを言っておられました。ヨガなどを習っているならこれは可能だと思われます。横隔膜や肩甲骨を意識的に動かす訓練を彼らが積んでいるためです。
ここからは解説つきで説明しますが、バスケットだとこれは非常に重要な要素となります。肩を動かさないと腕の稼動範囲が広がらないために相手のプレッシャーを受けた場面ではどうしても自由にボールを回せません。しかしこの技術を身につけておけばボールのスローイングはもちろん、ボールキープ、ドリブル突破などプレー全体の幅が大きく広がることになるのです。
2についても基本的に同じことが言えます。「なんば走法」は、手足を同時に出すことによりひねりをなくした力学的に効率良い走法です。試合中のスタミナの保持を助け、ひねりのないスタートダッシュはスムーズで素早い加速を生み出します。
バスケットはサッカー同様走るスポーツ、おまけにどんなに優れた選手も試合の中では休憩する時間が必要な過酷な運動です。しかも激しく動いたと思ったら3mも上空にあるリングの中にそれとほぼ同じ大きさの球を正確に放り込む必要があるという結構理不尽なゲームです。
当然ですが、体力の低下に伴ない集中力が落ち、結果的にシュート精度も下がります。「なんば走法」はそんなバスケットマンの、さらには体力的に劣る日本人を助けるものなのだと紹介しておりました。こんな方法が古武術の動きの中に隠れていたとは・・・まったく驚きですね。
PS
個人的には黒人選手が有り余るパワーをつまりロスは多くても排気量で勝負のアメ車走法なのに対し、今回の「なんば走法」は省エネ走法というよりは、出せるパワーの最高値を押さえることで全体のパワーを制御して、パワーロスを少なくした走法だったのだと思います。つまり黒人がこの走法をやっても、パワーは生かせないし、走法自体を身につけるのが難しいのでタイムは早くならないのではないかと考えます。まさに日本人が考えた、日本人向きの走り方と言えるのかもしれません。

け、肩甲骨を自力で動かすんですか・・・人体には動物から進化する上で退化した機能がいろいろあったりしますが、肩甲骨の働きもそうなのかもしれませんね。人間の潜在能力を引き出す(と書くと何となくうさんくさいですが)ような訓練の研究も日本は生かしていくべきなのかもしれませんね。