J1第2ステージ第1節 神戸-市原(0-1)

第1ステージで驚異的な躍進を見せたジェフが、今度はマークされる立場となってどういう内容を見せるかが注目される試合。ただ、ジェフはチェヨンスが出場停止のためにサンドロと羽生の2トップとやや不安なスタメン。神戸はカズとオゼアスの2トップにシジクレイがボランチとマイナーチェンジを施してきた。
試合が始まってみると、意外なことにジェフの選手の動きが非常に悪い。ほとんどがボールウォッチャーとなって中盤の選手が前線を追い越す動きがほとんど無い。その理由としては、神戸が4バックのSBがほとんど上がらず、2トップと薮田だけで攻めるような形のためにサイドが上がるスペースが消されている事、そしてポスト役のFWがいないために遅攻にならざるを得ない事があるのだろうが、それにしても悪すぎる。
ただ、神戸もロングボールを中心に組み立て、分厚い守備からカウンターの場面は作るもののスピードある選手が居ず、SBの攻撃参加も遅いのでなかなか効果的な攻撃になりにくい。それでも決定的な場面を2、3回作るのだがシュートが枠に入らずに得点できないままに前半終了。
後半になるとヴィッセルの運動量が落ちて中盤のチェックが甘くなり、その分スペースが出来やすくなってジェフのサイド攻撃の機会が増え始める。25分過ぎからは神戸はラインも上げられなくなり、中央の高さだけで防いでいるような状態が続く。しかしジェフの運動量もそれほど長く続かず、神戸も遅いカウンターながらゴール前までボールを運ぶ場面も出始める。
両者ぐだぐだの展開でこのまま試合終了かと思われた42分、右サイドから羽生のDFとGKの間に入れたクロスに反応した林が足に当ててようやくジェフが勝ち越し。神戸DFは人数は揃っていたものの足が止まってしまっていた。あとはジェフがゲームをコントロールして試合終了。
ウイングスタジアムの芝が悪くてボコボコ穴が開いてしまうような状態だったためにキックミスが多かったのもあって、両チーム共に攻撃がうまく組み立てられない締まりの無い試合だった。ジェフは勝ったとは言え調子の良いときから比べると半分程度の出来だったし、そういうジェフに守備一辺倒だった神戸も情けないと言わざるを得ない。今後の両監督の立て直しに期待したい。