J1第2ステージ第1節 横浜FM-東京V(2-2)

言うまでも無い第1ステージの王者と、エムボマ、アルディレスが加わって立て直してきたヴェルディの注目対決。
試合開始直後は予想に反して、ヴェルディがアルディレスサッカーらしいボールを細かくつないでワイドに攻める攻撃でFマリノスを押し込む展開。Fマリの守備陣はプレスのかけどころに戸惑って、ゴール前までずるずる下がってクロスを入れられる苦しい状態。
人数をかけてワイドに攻める分、ヴェルディはどうしても最終ラインが2人だけで残る形になるため、Fマリがカウンターでチャンスを作ってリズムをつかんで来る。守備面でも、相手のくさびに入るボールを出足で奪う守り方が機能し始め、足を止めた攻撃が多いヴェルディに対して1対1でも優勢な立場になって行く。
案の定、27分にマルキーニョスがドリブルでヴェルディDFを簡単にかわしてゴール、そして38分に中盤でボールを奪って1本の長いパスで左のマルキーニョスに渡り、これも余裕のドリブルからファーサイドにゴールを決めてしまう。ヴェルディはエムボマの個人技でチャンスをいくつか作るのが精一杯。
しかし後半1分、ゴール前に攻め込んだヴェルディのパス回しをカットしたユサンチョルがGKにバックパス、これが真ん中に走りこんだ桜井へのナイスアシストになって1点を返され、さらに14分にエムボマと競った中澤がスクリーンしてGKにボールを渡そうとするが連携がうまく行かず、苦し紛れのパス拾った桜井がまたゴールを決めて同点に。
ヴェルディは後半にラモンを投入した事で、前半前がかり過ぎたポジションのバランスが取れ、さらに前半に足りなかった縦へのパスがまわりの選手の出足を促し、ヴェルディにリズムが生まれ始める。Fマリは奥や遠藤の出来がもう一つ悪い上に、後半中ほどからは中盤の運動量が落ちてプレスが効かなくなって押し込まれる時間が増えてうまく行かない。
その後はどちらもチャンスを作りながら決定機に決められずにドロー。
Fマリは試合を優勢に進めながらもあまりにもつまらないミスで失点、ヴェルディも後半はやや良くなったとは言えまだまだ守備の甘さが目立つ出来で、両チーム共に今後に向けて課題が多く残った試合だったと言える。