U-22親善試合 日本-韓国(1-1)

日本は最近ジュビロで結果を出している前田がFWの一角になった以外はいつものベストメンバー。
開始こそやや日本が押し気味で始まったものの、韓国はロングボールを的確にFWに当て、そこからのセカンドボールを拾って試合を優位に進めてくる。パス回しや選手の動き方についてもしっかりと形が出来ていてボール運びに迷いが無い。
対する日本は正反対の有様で、守備では相手のロングボールを警戒しすぎてライン上げられずにプレスがかからず、攻撃ではバックラインでボールを回すもののそこから攻撃が組み立てられない。さらに雨でピッチやボールが滑るせいもあるのだろうが、1対1で競ったときも日本の選手が足先だけでボールをキープしたり取ろうとするために、ことごとくボール争いで負けてしまっている。
主な原因としては、まず第一に大久保と前田の前線がチームの組織的な動きから完全に浮き上がってしまっていて、ポストプレイでボールを受ける事も出来なければ、中盤からの早いパスにもタイミングが合っていない事が挙げられる。守備でも連動したプレスの一部になっていると言うよりは、個人で勝手にチェイシングしてるだけなのでほとんど効果が無い。
21分の韓国の得点も、直接的には青木が原因なのだが、チーム全体でのボールの動かし方が統一されていない結果が表れただけと言える。38分に根本のFKからセカンドボールを拾って石川のクロスがオウンゴールとなって同点で終えられたのは全くの幸運で、前半は韓国とは比較にならないほどのひどい出来であった。
後半になって、日本は相手の縦に入るボールを前でカットする狙いを見せ始め、攻撃でも交代で入った中山が何とかターゲットで頑張って、松井が中盤に下がって組み立てに参加するようになってややリズムが良くなってきた。しかし、中盤を突破されると3バックがズルズル下がって相手のフリーの飛び出しを捕まえられないという危険な状態は相変わらず。
後半25分からは、日本の中盤の動きが悪くなってスペースが空くようになり、セカンドボールをことごとく拾われてサイドに展開されて起点を作られると言う日本は押し込まれる展開が続く。相手の単調な攻めに助けられて得点は許さなかったものの、こんな事では五輪本番は苦しいものになるのは間違いないだろう。ともかく、今日たくさん出た課題をここからどう修正していくかに注目である。