今日のツールドフランス

ここの内容がさっぱり分からないとのご意見があったので、これからはちょっと初心者に配慮した書き方を心がけてみます。その親切運動の一つとしてタイトルをフルネームの表記にしてみました(笑)。
昨日の南仏マルセイユまでの平坦な第10ステージは、スタート14km地点から抜け出した9人の小集団がレースのほとんどを逃げ、マルセイユ市内に入ってからアタックを決めたピール選手と、トップ集団から一人だけ追いついたサッキ選手とで最後のスプリント、しかしピールが余裕の捲り追い抜きで勝利しました。勝ったピール選手は、去年のツールでも逃げが成功した後のゴール付近でペダルが足から外れてしまうというアクシデントで勝利をフイにしていたので嬉しさもひとしおじゃないでしょうか。
その一方、総合争いの選手たちがいる大集団は、レースの最初こそスプリンターのいるチームが逃げを潰していたようですがそれも長続きせず、終始のんびりと走って20分以上遅れてゴールと、結局戦前の大方の予想は外れてレース全体ではほとんど動きが無いままに終わってしまいました。
その要因としては、まず逃げた集団の中で最も総合タイムが良かった選手がトップから40分以上も離れており、トップであるアームストロング選手率いるUSポスタルチームにとっては焦って追う必要が無かった事と、アームストロングがインタビューで語っていたように今年のツールは非常に暑く、見ている側の想像以上に選手たちに疲労の色が濃い事、そして総合タイム争いの7位までが2分30秒しか離れておらず、上位にいる選手が所属するチームにとっては後半のスペイン国境沿いのピレネー山脈でのステージに体力を温存しておく必要があった事が考えられます。
実際昨日もあったように、今年のツールは異常に落車が多いです。これはツールが自転車レースの中でも特に賞金や注目度、それに比例してステイタスが高いのでどうしてもレーシーな展開になってしまうと言うのもありますが、やはり暑さと疲労による集中力の低下が大きいんじゃないかと思いますね。これからさらに暑さが厳しいピレネーが来てしまうわけで、各チームともますますアクシデントに注意が必要になってくるでしょう。
さて、今日は移動日を兼ねた休日です。選手はもちろんですが、見ている私もさすがにちょっと疲れてきました。自転車はサッカーほど観戦に集中力は必要としないんですが、単純に時間が長いので鈍い疲労が溜まってくるんですよね。休み明けは平坦なステージを一つはさんで個人タイムトライアルからピレネーの山岳ステージ突入と、今年のツールドフランスの本当の勝負どころが始まるので、今日は早めに寝て英気を養っておきたいと思います。