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コパ・リベルタドーレス決勝 2ndLeg サントス-ボカ・ジュニアーズ(1-3)

1stLegを2-0と手堅くボカがリードして迎えたサントスホームの試合。モルンビースタジアムは8万人を飲み込む大観衆。
その勢いに押されてサントスが試合開始からほとんどボールを支配し、15分までにCKからのアレックスのフリーのヘッド、そしてこれまたフリーでロビーニョのヘッドと決定的なチャンスを2つも作るが得点できず、サッカーの神様がどうもいたずらをしそうな気配。
案の定、20分にDFからのパスミスを拾ったボカがゴール前に攻め込み、デルガドが右サイドで溜めたところに真ん中をフリーで上がってきたボランチのバタグリアがテベスとワンツーを2回連続で決めて完全に真ん中でフリーになったテベスが余裕でゴール右隅にゴールし、ボカが3点差として圧倒的な優位に立ってしまう。
もちろんサントスはジエゴの個人技を中心にボカを攻め立てるのだが、サントスがボールを持つと必ずゴール前を6人で固め、さらにFWまで参加してボールホルダーへのチェックも怠らないボカの守備をなかなか崩せない。
こういう守備には早いパスからの3人目の動きやミドルが重要になってくるのだが、サントスは各人がボールをこねてしまうので、相手の守備は戻ってしまうし周りの動き出しが無くなってボカに攻めを読まれてしまう。とは言え、トヨタカップを思い出させるような全くミスの無いボカの守備が見事すぎてそこまでサントスに要求するのは気の毒と言える。
前半はもちろん後半も半ばまでは同じような状況が続いたが、さすがにボカのボールホルダーへのチェックが甘くなった74分に右サイドからのアレックスの見事なミドルシュートが決まってようやくサントスは同点にする。
あと1点入れば試合は分からなかったところだったが、83分にハーフラインより前に上がっていたサントスDF陣の裏にいたデルガドにボールが渡ってもちろんオフサイドは無し、慌てて出てきたGKの脇をすり抜けるような打ったシュートは長~い距離をコロコロと転がって正確にゴールに吸い込まれて試合を決定付ける得点がボカに入る。
ロスタイムにはゴール前でパスを回されてフリーになった選手をサントスGKが足ごと足払いをかけてしまいとどめのPK。ボカがうまさと経験と組織の全てでサントスを上回った圧勝で、トヨタカップへの出場を決めた。
サントスはもっと高さのあるFWでパワープレイを仕掛けるなどをすればボカを苦しめたのかもしれないが、あまりにも普通の自分達で勝負しようとし、大事なところでミスを犯すという経験と策の無さを露呈してしまった。とは言え、もはや文字通りの中心であるジエゴや今日はいいところが無かったがロビーニョなどの若い才能が揃っているのも確かで、これからが楽しみなチームである。

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