J2第14節 新潟-横浜FC(2-1)

最近好調の横浜FCと連勝中の新潟との注目の試合だったが、またもや新潟は不思議の勝ち(笑)をしてしまった試合。
新潟は相変わらず前線のプレスとラインの押し上げに全く連動が取れていず、中盤にスペースが空いてセカンドボールをかなり横浜FCに拾われてチャンスを作られてしまっていた。試合の最後こそ疲れた横浜FCに対して波状攻撃を仕掛けられたが、特に後半の中ごろあたりは全員がべた引きになってボールホルダーに誰も詰めに行かず、何とか個人で粘って守りきったなという場面ばかりであった。
新潟がコンパクトなサッカーが出来ない原因としては、ボランチの活動範囲の問題もあるのだろうが個人的にはCBのアンデルソンにも比重があるのではないかという気がする。鹿島のファビアーノやローマのアウダイールを例にとっても分かるように、ブラジル人DFは高さやうまさというのはあるのだが、どうしても待って守備をするタイプが多く、組織的なラインディフェンスとあまり相性がよくない。この辺はどちらを取るかという選択の問題なので難しいところである。
横浜FCは、非常に組織化された高いラインでバイタルエリアを作らないような守備と、サイドからアーリークロスをゴール前のスペースに飛び出す選手に合わせる、人とボールがダイアゴナルに動く攻撃の意識が徹底していて、内容でははるかに新潟を上回っていたのだが、結局最後は守備陣が個人の能力で負けてしまった。
組織を取るか外人選手の個人能力を取るかという問題は、日本選手のレベルが相対的に低いJ2においては必ずつきまとう問題だが、長いシーズンの間にそこを解決していけるかどうかがJ2の厳しい戦いを左右するように思う。