J1第1ステージ第9節 C大阪-磐田(1-3)

正直、非常に残念な試合だった。と言ってもセレッソが負けたからというわけではなく、審判によって試合がぶち壊されてしまった事だ。
もちろんそれは前半30分の久藤のPKを与えたファウルの事だが、確かにビデオを見る限りでは中山を押し倒している。これでPKの判定は仕方ないにしても、磐田がリードしたこの時点でセレッソを10人にする事が試合の興味を失わせてしまうのは分かりきっているはずである。悪質なファウルでも無かったのに、なぜ2枚目のイエローを出さなければならなかったのか。
私は、阪神巨人戦が甲子園であるにもかからわず2万人以上も集まってくれたお客さんが、その後のたまに訪れるセレッソのチャンスに沸いてくれるのを見ながら、壊れたゲームを60分間も見せてしまって申し訳ない気持ちで一杯だった。
なぜ、CL準決勝でPA内でロナウドの足を払ってしまったモンテーロにイエローが出されなかったのか。それが試合をつまらないものにしてしまう事、そこがデッレアルピである事を審判が良く分かっていたからである。ただ正確な審判を下す事だけに固執していたのではプロスポーツとしての繁栄は難しいだろう。
とまあ、愚痴を吐ききったところで試合の印象を。
セレッソは今日は決してザルではなかった。それはやはり3バックにした事で、役割が明確になって4バックのセンターならヘロヘロな鈴木もカバーリングに集中すればなかなか良い読みを見せる事が出来た。ただ、佐藤がサイドとしてのボールのもらい方やもらってからの判断がまだ悪く、チャンスは回ってきていたがあまり有効でなかったのと、凡ミスを連発していた布部よりまずまず良かった広長をDFに下げたり、個の力で磐田の組織に対抗できる数少ない駒である大久保を下げた、相変わらずの西村面白采配というマイナスはあったが、全体的には10人になっても頑張っていたと言える。
磐田は今年初めて生で見たが、試合前練習でも入念にやっていたミドルパスでボールを大きく回し、タイミングよく上がったサイドを起点にして、スペースを作るランとそこに入り込む選手との間でのダイレクトのパス回しでチャンスを作るいやらしいサッカーをしていた。もちろん攻撃だけではなく、個々人の守備意識の高さはセレッソとは比べ物にならなかった。しかし、手がつけられない能力がある選手がいるわけではない良くも悪くも80点サッカーであり、もちろん好チームではあるけども、ここがリーグで独走してしまうようではちょっと日本も寂しいのではないかという気がした。