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CL準決勝 2nd Leg. インテル-ACミラン(1-1)

インテルはビエリが試合に出られず、クレスポとレコバの2トップに、第1戦でやった3バックにトップ下を置かない中盤という、イタリア式3-5-2の相変わらず守備的な布陣。対するミランはレジスタにピルロを置く攻撃的な布陣。
当然ながら、序盤からミランがインテル3バックのサイドを攻略、23分に右サイドに流れたシェフチェンコの惜しいシュートがあるなど、リズムに乗った攻勢に出る。インテルはこれに厳しいマンマークで対応してミランの攻撃を跳ね返し、30分ごろからは守備のリズムが良くなりややインテルも盛り返し始める。
しかしインテルも、ディビアッジョ、ザネッティ、サネッティという潰し屋だけの中盤ではなかなか攻撃が組み立てられず、クレスポも動きにもう一つ切れが無く、レコバに至ってはほとんどボールに触れない始末。唯一攻めの形になっていたのはエムレのドリブルでの切り崩しだけで、ミランのDFにとってはそれほど危険に感じる場面が無い。
そして前半終了間際には再びミランのリズムになって、前半ロスタイムに入ってすぐに、中盤のパス回しからセードルフがうまく中央にドリブルに切れ込み、コルドバのサイドに流れたシェフチェンコにスルーパス、コルドバも足でカットしようとするが交錯した形になって、それに素早く反応したシェフチェンコがゴールに蹴りこんでミランが先制。この試合がアウェイ扱いのミランにとっては、1戦目がスコアレスドローだっただけに、2点リードに匹敵する貴重なゴールである。
後半になって、インテルはダルマとマルティンスを投入、エムレをボランチの位置に下げて攻勢に出る。しかし最初こそダルマの突破の場面などが見られたが、対面のカラーゼがすぐ対応してサイドが消され、攻撃も中央突破が多くなってあまりこの交代が生きてこない。しかも、セットプレイのチャンスが増えたのにレコバがいなくてもう一つ精度が良くないエムレに頼らざるを得ないなどインテルはどうもちぐはぐ。
そのまま一進一退の状況が続き、インテルにあきらめムードが漂い始めた83分、コスタクルタのパスカットがバックパスのような形になり、これをマルティンスが拾ってインテル同点ゴール。ここから一気に試合はヒートアップし、カロンやコルドバに決定的なチャンスが訪れるが決まらず、ミランが逃げ切ってオールド・トラフォードへの切符を手にした。
やはり、カウンター+ビエリだけが戦術のインテルにとっては、先制点を与えてしまった事で全てのゲームプランが狂ってしまった試合と言える。やはり試合運びのバリエーションの少ないチームではこの辺が限界だったという事なのかもしれない。
さて、明日はいよいよユーベとレアルの大一番である。

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