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ミニコラム 韓国戦展望

両国共に欧州組が不在で何人かレギュラーも欠けた試合だが、基本的にメンバーが変わっても戦い方は同じである。
韓国はその豊富なサイドアタッカー向けの人材を生かした4-2-3-1で、4バックにはなっても激しいプレスからサイドにつなぎ、そこからドリブルで抜いてクロス、それをFWが競ってアンジョンファンが二次攻撃(以下繰り返し)というW杯パターンは変わらないはず。従って、いかにサイドの1対1の戦いで負けないかが重要になってくる。名良橋や服部のSBがキム・デイやイ・チョンスをどこまで抑えられるかにかかってくるだろう。アルゼンチン戦やウルグアイ戦のように簡単にクロスを上げさせてしまったり、1対1で突破されてCBがつり出されて逆サイドががら空きになってしまうようだと日本に勝ち目はない。
日本の攻撃面でもやはりサイドの攻防がカギになる。4-2-3-1の弱点はウイングが上がった後ろのSBとの間にあるスペース、そして日本と同じく2人のCBの連携なので、ボールを奪った後は早くサイドに出して起点を作り、ドリブルからのアーリークロスや、FWがからんで中盤のミドルシュートや逆サイドへ大きく振るような攻撃につなぎたいところである。
そして激しいプレスの中でもプレッシャーのゆるいサイドまで落ち着いてボールを運べるかどうかも重要だ。DFのフィードやボランチのボールキープと判断が問われる。ここが機能しないと五輪アメリカ戦後半やアジアカップ決勝後半のような状況に陥ってしまうだろう。
どちらにしてもアウェイで「日の丸ドーピング」という条件とチームスタイルの大幅変更による錬度不足もあり、日本の劣勢は避けられない。逆に言えばここで勝つ試合が出来れば少なくともアジア予選での展望が開けてくる。アウェイという環境以外は日韓ともにほとんど条件は同じである。いろいろな意味で言い訳がきかない試合であるのは間違いないだろう。

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