CL準々決勝 インテル-バレンシア(1-0)

ここはメスタージャだっけ?と思わず対戦表を見てしまうぐらいインテルは守備的な立ち上がり。それに対してバレンシアは高いラインからのプレスからアイマールを中心とした中盤でのテクニカルなパス回しからルフェテ、ビセンテのサイド攻撃でインテルを攻め立てる。そのプレスの前にインテルはほとんどボールをつなげる事が出来ない。
しかもインテルはアヤックス戦でのミランのように、DFラインと中盤がコンパクトさを保ったままで整然と上下するようなシステマティックな守備ではなく、最終ラインに中盤の選手が吸収されて6、7バックとなるようなほぼべた引き状態。しかしこんな状態でもあの男が点を入れてしまうのがインテルである。
14分にこの日のインテルで唯一前線とのつなぎ役を果たしていたエムレがココとのパス交換で左サイドから抜け出し、クレスポが頭で後ろに流したボールをビエリがダイビングヘッド。これがゴール左隅に飛んでGK一歩も動けずインテル先制。バレンシアはPAの前まで簡単に行くのだが、そこからなかなかインテルの守備を崩せない。もともとがコレクティブカウンターを得意とするチームなのでインテルDFの早い引きで前をふさがれてしまうと破壊力が半減してしまうのだ。
後半になるとややインテルの中盤プレスが効き出して、これは攻めあいになるかなと思った57分にファールからの小競り合いでエムレとアベラルドが両者一発退場になってしまう。10人対10人になるとスペースが空くのでこれはバレンシア有利になると思われたのだが、バレンシアは下手に余裕があるせいか勝負どころのパスでひとコネふたコネ多く、結局はDFに寄せられたりタイミングが合わずにチャンスをつぶす場面を量産するだけになってしまった。あとはそのままぐだぐだで試合終了。
ホームで引きまくるインテルにもがっかりだが、終始押しながらそれを崩せないバレンシアも情けない試合だった。インテルが1点リードしたので、メスタージャでもバレンシアが2点入れるまでこの展開は続きそうで、頼むからWOWOWはこっちを生中継にしないで欲しいと思う限りである(笑)。