CL二次リーグ レアル・マドリード-ボルシア・ドルトムント(2-1)

レアルはラウルを1トップ、ロナウドを1列下げたフォーメーション。これが興を奏してラウルのゴール前の嗅覚がいっそう生かされることになった。ポスト役はいないが、そんなものが無くても1対1のテクニックでレアルは軽々とゴール前までボールを運び、惜しいチャンスを量産する。
しかし、ドルトムントもロシツキーを中心とした鋭いカウンターで応酬。特に右サイドの出足が素晴らしく、しばしばレアルを慌てさせた。そうこうするうちに、DFとボランチの間に空いたスペースにすっぽり入ったコラーのトラップがうまく流れたところを反転して押し込んで先制。
そこからレアルもエンジンがかかりはじめ、前半終了間際にゴール直前でボールを受けたラウルがDF2人にはさまれて倒れながらも足を出して執念の同点。しかしラウルはいついかなる状態でも点を取ろうとする執着が物凄い。体格は日本選手と変わらないのに、どうして日本にはこういう選手が出てこないのだろう。
後半開始からはさらにレアルのペース。そして、56分に右サイドでうまく相手をかわしたジダンがそのまま持ち込んでファーに流れたロナウドにピンポイントのクロスで2点目。ドルトムントはサイドが目一杯上がっており、そこの裏を突かれてしまった。ドイツらしい失点と言えば失点だが。
それからもレアルのペースは続くが、懸命にドルトムントは追加点を防ぐ。しかし、ドルトムントも散々レアルにボールを回されて疲れが出たのかカウンターにも鋭さが無くなって危険さが無くなっていく。最後に何とか攻勢に出るが、単発の攻めで終わってタイムアップ。
ドルトムントも健闘はしたものの、最後は力尽きて横綱に寄りきられてしまったといった試合だった。