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お便りコーナー:お題「Jリーグ秋春制について」

いつもの某さんから先日いただいた質問ですが、ちょっと考察が長くなるので戯言とは別のコーナーにしてみました。で、質問です。

極めて単純な質問なのですが、ガゼッタさんなどは秋冬制、もしくは秋春制は日本においてはまると思いますか? もし良ければ教えてください。俺には春夏もしくは春秋制がいいのか秋冬もしくは秋春制のどちらがいいのか解らないのですよ。

これはよく昔から議論されている話題ですね。こういう問題はまずメリット・デメリットを挙げて整理する事ですね。

メリット



  1. 選手の海外移籍がスムーズになる。

  2. 他国との親善試合を組み込みやすくなる。

  3. 野球シーズンと重ならないので、プロスポーツ人気を食い合う事が無くなる。

  4. 真夏の選手がバテバテな試合を見せられる事が無くなる。

大きく4つ挙げましたが、良くメリットとして語られるのは1でしょうね。しかし、最近の欧州サッカーバブル崩壊による日本マーケティングの魅力で移籍活動が活発化している現状では、以前ほどのメリットは無くなっています。ロシアリーグも春秋ですが、選手のビッグリーグへの移籍が格段に少ないわけじゃありませんし。
2については確かにそうなんですが、順序としてはまずアジアのスケジュールを統一させるべきでしょうね。日本だけが欧州を向いて行動する事はいろんな面でアジアのリーダー格となった現代においては許されない事です。しかし、アジアにはラマダンなど難しい問題が山積しているので、簡単には行きません。
3は非常に魅力的です。冬場の駅伝やマラソン、ラグビーなどの人気は野球をやっていない時期だからという理由が大きいと思います。アメリカなんかは4大プロスポーツが重ならないように徹底されてますしね。
4は冬場のケガのしやすさというデメリットと表裏ですね。

デメリット



  1. 新潟、山形、札幌などの降雪地域の問題。

  2. 寒い時期の観戦に対するサポーターの意識。

  3. 選手がケガしやすくなる。

3については前述。
1は言うまでもありませんね。メートル単位の積雪でのプレイは不可能で、常に試合延期のリスクが伴う事になるでしょう。全ての降雪地域に札幌ドームのような全天候型スタジアムがあれば別ですが、都市の規模と維持費用、サッカーの動員力を考えれば無茶でしかありません。
2も問題です。クソ暑いのとどちらがいいかという話にもなるでしょうが、決勝以外の天皇杯の動員を見れば、やはり冬場のほうが不利だと言わざるを得ません。また、1にも関連する事ですが、降雪した場合のアクセスも問題です。マイカーしか行く手段が無い人がわざわざ見に行こうとするでしょうか。
こう見ていくと、秋春シーズンにメリットが無いわけじゃないですが、現実のデメリットを考えるとあまりにリスクが大きい、と言わざるを得ません。代表強化は確かに大事な事ですが、まずは「Jを見に行こうとする人を第一に考える事」だと思いますね。特に昨日のA3を見に行った人の反応を見ていると、やはり厳しいと言わざるを得ないのではないでしょうか。

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