海外組第二段

パルマの出来がどうこうよりも、トリノがひどすぎるね、こりゃ。見てるのがつらくなるぐらい悲惨だ。神戸やレッジーナが果敢に戦っていたのを見た後だと、特に差が際立ってしまう。トリノもなあ・・・パルマで全く組織を構築できなかったウリビエリが監督というだけで結果は分かりそうなもんだが。論評するに値しない試合。
しかし、イタリアサッカーの不思議なところは、このウリや名波時代のベネチアで指揮をしていたスパレッティのような、とうてい有能とは思えない監督に次々仕事が来るんだよなあ。会長がバカばかりなのか、カピタン人脈のようなものがイタリアにもあるのかも(笑)。トリノも、もしかするとレッジーナ前監督のムッツィが次の監督になったりして。
中田はアシスト2だけど、超どフリーのシュートを外したのはいただけなかった。まあペルージャ時代から、追い詰められた試合で得点したり、ボレーなどの難しいシュートは決めてきたけど、簡単なシュートほど外してしまう傾向にあるからなあ。ボロボロのトリノ相手に2点差付けた状態でしかも至近距離の1対1だと、普通の人とは違って中田にとっては凄まじく確率が低い状況だったのかもしれない(笑)。
しかし、普通は代表選手が疲れていて波乱が起きるはずのW杯後のシーズンだというのに、今年はセリエの上位チームと残留争いチームの力の差が激しくていまいち面白くない。W杯本番でイタリアやフランス、アルゼンチンなどの強豪が早々に敗退して疲労が少なかった事もあるんだろうけど、主な原因は放映権バブルの崩壊で昇格チームや選手を放出したチームが選手獲得資金を捻出できなかった事だろう。さて、1月はレッジーナをはじめ、各チームどう動くのか。
最後にフェイエノールト。もう見るからにチーム状態が最悪だと分かる。とにかく目立つのが、バックラインとボランチの間のスペース。これだけ空いたら攻められるのは仕方ない。もともとあまりラインを上げる方ではないのだが、それに加えて今は全く中盤との連動が取れていない。攻撃もキーマンのブッフェルに一時の勢いが無くなり、ルルリンクは相変わらず持ちすぎの空回りだ。ボンバルダもも一つ頼りないし。と言うより皆一つずつ判断が遅くてつぶされる回数が非常に多い。
小野についてはかなりポジショニングに迷いというより混乱が見える。去年までなら中盤の攻撃についてはボスフェルトが主導権を握っていて、ボスフェルトが上がらない時にだけ上がるというパターンになっていたのだが、最近は常に小野が高めにポジショニングを取るようになっている。そのおかげで得点を取れるようになったのだろうが、チームのリズムが狂ってくると中途半端な上がりしか出来ずに守備もおろそかになるという悪循環になってしまっている。この試合では守備に専念していたようだが、良いことだと思う。まずは最初にボランチをやってたころの初心に戻って欲しい。
ともかく、この状態で4位相手に勝ったことは大きい。これからはファンホーイドンクもスタメンに戻ってくる。彼が入ると、最悪でもポストプレイでファールがもらえていた。やはりこの差は大きい。前線でのボールの落ち着きどころが出来ると、チーム全体にもまた落ち着きが出てくるだろう。ウインターブレイクまでは辛抱だ。