Hello! My Name Is 404│旧閑ガゼッタ https://wing.gazfootball.com 蹴閑ガゼッタ過去ログ置き場 2002~2012 Mon, 31 Dec 2018 01:35:57 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.3 https://wing.gazfootball.com/wp-content/uploads/2019/03/cropped-gazicon-32x32.png Hello! My Name Is 404│旧閑ガゼッタ https://wing.gazfootball.com 32 32 125547332 「金沢の初出場&快進撃、東京の壁にぶち当たる」高円宮杯U-15選手権 決勝 FC東京U-15深川-ツエーゲン金沢U-15 https://wing.gazfootball.com/2018/12/31/post-13817/?amp=1 Mon, 31 Dec 2018 01:35:57 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13817 今年の高円宮杯U-15選手権決勝は、ここまで4試合で13得点と圧倒的な強さで勝ち上がってきたFC東京深川と、大会初出場ながら準決勝で浦和相手にPK戦を勝ち抜いたツエーゲン金沢との対戦。どちらもフォーメーションは4-4-2。

試合は、スタメン11人のうち6人がユース代表に選ばれているFC東京がボールを支配する。が、金沢は展開力は乏しいものの、縦にパスを繋いで一気にゴール前まで迫るコレクティブなカウンターを繰り出し、フロックで勝ち上がったわけではない事を証明している。

しかし前半15分ごろから、金沢はラインが下がって中盤にスペースが生まれ、セカンドボールを東京に拾われてなかなか有効な攻撃が出来なくなる。そして20分に、右サイドを茂木が個人技で突破すると、折り返しを野澤が合せて東京が先制する。

後半は風上に立った金沢が、早めに前線へボールを入れる攻撃で打開を図ろうとするが、東京は前半よりも高い位置からプレスをかけて金沢のロングボールを封じ込め、サイドから崩してチャンスを量産するが決めきれない。

金沢も、後半17分にCKを連続してゲットしたあたりから徐々に攻撃のリズムが出来始める。前半よりもSBが高い位置を取って基点を作り、そこから攻撃に人数をかけるようになり、ショートパスで粘り強くボールを繋いで来るが、ラストプレイの精度を欠いてシュートまでは持ち込めない。

すると後半34分、東京は右サイドでボールを繋ぎ、安田の折返しをPA内で受けた茂木が、マーカーを背負った状態から反転してシュートを決め、東京が試合を決定づける2点目をゲットする。

ここから金沢も最後の反撃と行きたいところだが、その後は東京がしっかりと試合をコントロール、金沢は後半40分にフリーでヘディングシュートを放ったが、後半のチャンスらしいチャンスはこれぐらい。試合はそのまま2-0で終了し、FC東京U-15深川が4年ぶり3度目の優勝を飾った。

正直、力の差は明確にあったのは確かだが、地方都市でありクラブとしてもまだ新しい金沢という土地で、決勝に来れるだけの選手が育っているのは素晴らしい。もっとこういう流れが地方に根付くと、また日本サッカー全体の底上げになるはずだ。

さて今年の更新もこれでおしまい。元旦に天皇杯が無いのはちと寂しいですが、年明けは恒例の高校選手権、そしてアジアカップが始まるので、初っ端から忙しい事になりそうです。では皆様、良いお年を!

 

]]>
13817
2018年・日本サッカー10大ニュース(後編) https://wing.gazfootball.com/2018/12/30/post-13815/?amp=1 Sun, 30 Dec 2018 02:39:12 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13815 今朝から部屋の大掃除を始めて、少し一段落したので2018年の日本サッカー界10大ニュースの後編を行ってみます、

5位 日本代表、NMDの活躍で一気に世代交代

本田、遠藤、香川らがザックやハリルホジッチの指示を無視してまで固執した、ショートパスを繋ぎまくる「自分たちのサッカー」が何だったんだというぐらい、中島翔哉、南野、堂安の新御三家が繰り広げる、自らドリブルで仕掛けてシュートを打つスタイルが日本代表のサッカーになり、一気に世代交代が進んでしまった。

とは言え、単なる親善試合と、相手がピッチ外も含めた全ての手段を駆使して日本を迎え撃つアジアの真剣勝負は全く違うもの。来年早々のアジアカップでNMDの真価が問われる事になるだろう。

4位 鹿島アントラーズ、ACLで見事優勝を飾る

Jリーグではずっと強豪として安定した成績を出し続け、ACLに毎年のように出場するも、何故かベスト16で負けてしまう内弁慶ぶりであったが、今期は鈴木優磨や安部ら若手が台頭、ジーコが復帰してブラジル人選手が本気モードになった効果もあり、見事ACLで初優勝を飾った。が、過密日程のツケが回って怪我人が続出、クラブW杯では不完全燃焼の内容でベスト4に終わってしまった。

来期は昌子が抜ける事は確実、鈴木や安部も移籍は時間の問題なので、大型補強が待たれるところだ。

3位 ハリルホジッチが予選突破後に電撃解任

ロシアW杯でベスト16に進んだおかげですっかり過去の話題になってしまったが、小田嶋さんと同様、わたしゃ一生忘れまへんで。ハリルホジッチの脇の甘さもあっただろうが、技術委員会を飛び越えて会長の一存での決定など、JFAがいかに公益法人として正常に機能していないか、マネーと利権にまみれた組織であるかを白日の下に晒した醜態だった。

2位 あのイニエスタがヴィッセル神戸にやって来た

まだ十分現役でバルサの中心として働けるスーパースターが、まさかのヴィッセル神戸へ移籍。素朴な人柄でスター風を吹かすこと無くチームにもすんなりと馴染み、日本での生活も満喫中、ヴィッセルの動員は絶好調だが、肝心の成績は守備崩壊でかろうじて残留という体たらく。スペイン路線でリージョ監督を招聘、来年こそ三木谷社長がつぎ込んだ金に見合った成果が出せるかどうか。

1位 ロシアW杯で日本代表がベスト16に進出、ベルギーに惜敗

突然ハリルホジッチが解任され、後任が戦術丸投げの西野監督という事で相当に不安視されたロシア大会だったが、蓋を開けてみれば経験豊富な選手が集まっていたので自分たちの工夫でチームをまとめる事に成功。グループ初戦のコロンビア戦で、早々に相手が1人少なくなるラッキーもあってベスト16に進出、ベルギー相手に2点を奪うが急造チームゆえの応用力不足を露呈、戦術フェライニにあっさり破れ、延長戦寸前で見事なカウンターに沈んだ。

たまたまカンフル剤が効いて、いろんな幸運と偶然が重なった結果なのに、JFAがこれに味をしめそうで非常に恐ろしいのだが。

今年は、一応表面上は明るいニュースが多かった年でしたが、来年はさらに日本サッカー界が前進して行くことを期待します。JFAはこのまま進まないで欲しいけど。

]]>
13815
2018年・日本サッカー10大ニュース(前編) https://wing.gazfootball.com/2018/12/29/post-13813/?amp=1 Sat, 29 Dec 2018 01:00:12 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13813 さて今年も残すところあと3日、大掃除や忘年会でサッカーどころじゃない状況ですが、今年も締めくくりのネタとして10大ニュースをやってみます。まずは10位から6位!

10位 世代交代に苦しむなでしこジャパンがようやく復活の兆し

U-20ワールドカップで初優勝、A代表はアジアカップを連覇と、澤穂希選手の引退を初めとした黄金世代の衰えと同時に、世界でも急速に存在感を失いつつあったなでしこジャパンが、ここに来てようやく世代交代が進み始め、親善試合ではノルウェーにも快勝、6月にフランスで行われる女子ワールドカップへの弾みを付けた。

9位 W杯で活躍した海外組の不振、ただし長谷部除く

ロシアW杯でベスト16という好成績を残した日本代表だが、スタメン組はクラブへの帯同が遅れた事に加え、W杯での披露からか本来のプレイが取り戻せず、香川はチームで完全に戦力外、柴崎と乾は移籍後にサブへと降格、原口は残留争いに苦しみ、吉田もようやく先発復帰と厳しい立場。唯一、代表引退の長谷部のみがクラブを牽引する存在になっているのが皮肉。

8位 ジャパネットたかた旋風の長崎、J2へ降格

一時の経営危機から、ジャパネットたかたの髙田明氏が社長に就任、グループ会社として再建に乗り出すと、一気に経営改革を実施、チームもJ1昇格と、一躍時代の寵児へとのし上がった。が、高田社長の手腕を持ってしても戦力格差は如何ともし難く、戦術の完成度でスタートダッシュを決めた今期だったが、ファンマに頼り切った得点力は持続せずズルズルと後退、最下位でのJ2降格になってしまった。しかし早速、高田社長は手倉森監督を招聘するサプライズを見せ、来期も動向が見逃せない。

7位 ロシアW杯、フランスがクロアチアを破り2度目の優勝

本命のドイツが老朽化でまさかのグループリーグ敗退、対抗のブラジルはネイマールの演技だけが冴え渡り早期敗退と、波乱が続く大会だったが、優勝は決勝戦でクロアチアを破ったフランス。カンテを中心とした固い守備と、超新星ムバッペ、円熟のグリーズマンが揃う攻撃陣、軽く2チームが作れる分厚い戦力で大会を押し切った。

6位 川崎フロンターレ、J1連覇

昨年は最終節で逆転優勝を飾った川崎だったが、今期は2位に勝ち点12の差をつける圧倒的な強さを見せつけてJ1連覇。他のチームが主力の衰えや怪我で躓く中、大黒柱の中村憲剛、小林悠が円熟の働きで支え、家長がやっとこさ本格化、代表にも選出された守田や、阿部といった新戦力もフィット、選手層の厚さ、戦術の継続性でチームの完成度が一段上回っていた。

 
さて明日はベスト5をやらせてもらいます!

]]>
13813
「鎌田のケチャドバがいきなりのストップ、もがく遠藤も助けにはならず」ベルギー・ジュピラー・プロリーグ第21節 シント・トロイデン-オーステンデ https://wing.gazfootball.com/2018/12/27/post-13811/?amp=1 Thu, 27 Dec 2018 01:54:13 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13811 昨日は、ベルギーリーグが年末進行でミッドウィークでの開催だったため、シント・トロイデンとオーステンデの試合を生中継で観戦。

オーステンデには学生時代に一度訪れた事があり、それまでイギリスではボロボロのユースホステルに止まっていたのに、フェリーでベルギーに渡ったとたんにモダンな建物のホステルに出迎えられ、朝食もチーズとハムが出て来て驚いた記憶がある(笑)。

さて試合のほうだが、シント・トロイデンは3-1-4-2のフォーメーションで、冨安が3バックの右、遠藤が右のインサイドハーフ、鎌田が2トップの右で先発。

前半4分にセットプレイの流れからアサモアがシュート、コースは左に大きく外れたが、ちょうどそこにいたボタカが落ち着いたトラップからシュートを決めてシント・トロイデンが幸先よく先制する。

しかしオーステンデホームのピッチはかなり滑りやすいようで、相手のシュートミスに助けられたが、自陣で足を取られて大ピンチを作ったりと、守備の大黒柱であるテイシェイラが居ない影響もあって、シント・トロイデンのラインがなかなか上げられず、オーステンデにセカンドボールを拾われる展開。

前半22分、シント・トロイデンは鎌田がPA内でターンをして抜き去るドリブル、相手DFがたまらず後ろから倒してPKをゲットしたが、これをボタカが何を考えたか、ノーモーションでGK正面に蹴ってしまってあっさりキャッチされる。逆に33分、アーリークロスからデボックにGKの前に飛び込まれて失点。

シント・トロイデンはゴールこそ決めたがボタカがデボックとのマッチアップで惨敗、全くサイドでの主導権が取れない。そして前線の選手はきっちりマークされ、中盤が間延びしているので裏に走ってボールを受ける事も難しい。

前半は相手のマンマークに苦しんだシント・トロイデンだったが、後半になると冨安が果敢にオーバーラップするなど、数的優位を作ってマークを外す攻撃で打開を試みる。

だがやはりマンマークのフィジカル勝負でオーステンデがゴリゴリと盛り返し始めると、後半14分にはFKからの混戦で連続攻撃を浴びるピンチ。18分にもあっさり右サイドを突破されてクロスバーに当たるシュートを打たれ、20分にも中盤でボールを奪われゴールと思われたがわずかにオフサイド。

ようやく後半37分に鎌田がPA内でボールを受けて折返しをデノーレがシュートという決定機を作るが、後半のチャンスはこれっきり。5分のロスタイムも相手ペースだったが、何とか守りきって1-1のドローで試合終了。結果としては下位の相手に勝ち点2を取りこぼしたように見えるが、内容的には勝ち点1を拾えたのはラッキーだった。

これでシント・トロイデンは5試合連続勝利無し。特定の何が悪いかよりも、全体的に動きが悪く判断も遅く、PK失敗など自らチャンスをフイにしてしまうなど、典型的な逆回転が止められないチームの様相を呈している。復活までにはかなり時間がかかってしまうかもしれないが、日本人選手がアジアカップで抜けるので、フレッシュな選手を使う効果が出る事に期待するしか無いかも。

冨安はチームの中では比較的元気でダイナミズムがあったが、右WBボタカを始めとして周りが低調ではどうしようもない。遠藤は中盤で動き回っていたが、戦術が整理されていないために攻撃面での効果は無し。逆にしっかりとバランスを取って守備を安定させ、攻撃を組み立てるべきだった。そこはずっと彼の課題だけど。

鎌田については、相棒のボリの動きが悪くて自分で基点にならざるを得ず、裏抜けをするがパスは出てこず、後半は疲労でめっきりボールに触る回数が少なくなり、得意なキープも不安定で調子が明らかに落ちている。ここが辛抱どころだ。

]]>
13811
「チームに勢いが出て来たが、アジアカップ帰りの吉田に席は残っているのか」イングランド・プレミアリーグ第18節 ハダースフィールド-サウサンプトン https://wing.gazfootball.com/2018/12/26/post-13808/?amp=1 Wed, 26 Dec 2018 02:09:48 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13808 ハッセンヒュッテル監督が就任、前節は久々にリーグ戦で2勝目を飾ったサウサンプトンは、降格圏に沈むハダースフィールドちアウェイで対戦。ハダーズフィールドのフォーメーションは3-4-1-2で、サウサンプトンは3-4-2-1、吉田も3バックのセンターで先発した。

試合はどちらも積極的に高い位置からプレスを仕掛け、ビルドアップよりは早めに前線へめがけてボールを放り込み、セカンドボールを拾って素早く攻める攻撃に終始する形。

それでもボールを繋ぐ意識が高かったのはサウサンプトンで、前半15分に吉田のボランチへのパスから縦にボールが繋がれ、最後は股抜きのスルーパスに抜け出したレドモンドが冷静に決めてサウサンプトンが先制点をゲットする。

サウサンプトンはこれで自陣に5バックを引いて待ち構える守備に切り替え、ハダーズフィールドの攻撃はとにかく前線を走らせて一本のパスで裏を取るような形のワンパターンで、吉田もさほど苦労せずパスをカットして対処する。

そんな感じでしばらく膠着状態が続いて迎えた前半41分、ハダーズフィールドの組み立てを高い位置でサウサンプトンがカット、ラストパスが相手のDFに当たった跳ね返りをイングスが拾ったところで足を引っ掛けられ、サウサンプトンにPKの判定。これをイングス自身が決めて2点目。

後半に入って10分を過ぎると、どちらも中盤でスペースが生まれるようになり、ハダーズフィールドもパスを繋ぐ余裕が出て来る。すると後半13分に、ハダーズフィールドはゆったりしたパスワークから、突然ビリングがミドルシュート、無回転のボールは強烈なスライスがかかってサウサンプトンGKマッカーシーが逆を取られてゴールイン。

サウサンプトンは中盤でのプレスが落ちてラインが上げられず、ハダーズフィールドにバイタルでボールを繋がれ波状攻撃を浴びるが、PA内で崩し切るような器用さは無く、最後はドッカンシュートなので何とか守りきれている。

すると後半25分、エアポケットのようにサウサンプトンがカウンター攻撃、右サイドでレドモンドが相手のボールを奪い、折返しをオバフェミが決めてサウサンプトンが大きな3点目をゲットする。

こうなるとサウサンプトンはもう引きこもり、ハダーズフィールドがサイドを完全に支配してパワープレイ気味にクロスの雨を降らせるが、吉田を中心としたサウサンプトンの守備陣は中央を固めて跳ね返す。ロスタイムには決定的なクロスを通されるが、何とかタイミングが外れて失点を免れ、そのまま1-3で試合終了。

サウサンプトンはアウェイで3点取っての連勝と結果は申し分無いが、ハダースフィールドの雑なサッカーに助けられた面は多く、まだ全体的なプレス戦術の浸透度、そしてスタミナという点ではライプツィヒレベルに遠く及ばない。ウィンターブレイクが無いイングランドで、吉田がアジアカップで抜けてしまうのはチーム作りの面でも痛いのだが・・・

]]>
13808
「走るようになった事と引き換えに、天才から凡人になった?宇佐美」ドイツ・ブンデスリーガ第16節 デュッセルドルフ-ボルシア・ドルトムント https://wing.gazfootball.com/2018/12/25/post-13806/?amp=1 Tue, 25 Dec 2018 02:09:11 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13806 既にブンデスリーガは17節まで行われているんだけど、宇佐美のアシストが決勝点となって首位のドルトムントに対して金星を挙げた試合がどうしても見たくて、昨日はデュッセルドルフ対ドルトムントの試合を観戦。

デュッセルドルフは4-1-4-1で、宇佐美は左SHとして先発。対するドルトムントは、1トップがゲッツェ、2列目にラーセン、ロイス、プリシッチを並べた4-2-3-1のフォーメーション。

当然、ドルトムントが圧倒的にボールを支配する流れになるが、デュッセルドルフもブレイク中の快速マシン、ルケバキオを使ったカウンターを繰り出して来る。

まず前半3分、宇佐美のロングパスからルケバキオがカウンターからシュート。さらに10分、高い位置でボールを奪ったデュッセルドルフが左サイドにいた宇佐美にパス、そのまま持ち込み左足でシュートもサイドネット。16分にはドルトムントがロイスがゴールもプリシッチがシュートコースに入っていてオフサイドの判定。

先制したのはデュッセルドルフ。前半22分、カウンターから一発のパスでルケバキオが抜け出し、冷静にGKビュルキとの1対1を制してゴールに流し込む。

その後は圧倒的にドルトムントがボールを支配、宇佐美もゾーンの一角として下がってサイドをカバーする時間帯が続く。前半37分、シュテーガーが粘ったところからツィマーがクロス、ゴール前に飛び込んだ宇佐美が完全なフリーになるも、右足で合せたシュートはまさかのゴール左に外れてしまう。

後半に入ってもドルトムントが圧倒的にボールを支配するが、11分にスローインから宇佐美がセンターに流れてボールを受け、パスを出したツィマーがスーペルゴラッソをゴール左隅に決めてデュッセルドルフが2-0でリードする。

ドルトムントは後半15分にサンチョ、アルカセルと売出し中の2人を投入、ヴィツェルをアンカーに、ゲッツェをボランチに下げた布陣に変更。後半36分にサンチョのドリブルに飛び込んだ宇佐美が逆を取られ、ピシュチェクのクロスからアルカセルに決められ1点差、そして宇佐美は42分に交代。

守備を固めたデュッセルドルフに対して、ドルトムントは最後まで崩しきれず、試合は2-1で終了。今期は圧倒的な強さを見せるドルトムントに対して、デュッセルドルフが初めてリーグ戦で黒星を付けるジャイアント・キリングを達成した。

宇佐美のポジションはSHではあるが、守備時はゴールライン際まで下がってサイドのスペースを埋め、プリシッチやサンチョといった当代きってのドリブラーに対してはスライディングで食らいつくなど守備意識が見違えるように高く、攻撃では大きなサイドチェンジや長い目のバックパスでリスクヘッジと、戦術・戦略を理解したプレイが出来ていたように思う。

ただ、後半にあったサンチョのボールを奪ってもパスを繋いだだけで走らなかったシーンを見ても、カウンターへの意識はまだ物足りず、前半37分の完全な決定機を決められないなど、守備のために走るようにはなったけど、その分攻撃へのパワーが尽きてしまった感じ。もうちょっと、この守備のペースに慣れてくると化けるタイミングがやって来るのではないだろうか。果たして三度目の正直なるか?

]]>
13806
「鹿島戦のカーボンコピーのような試合、今年はどこもレアルを本気には出来ず」FIFAクラブ・ワールドカップ 決勝 アル・アイン-レアル・マドリー https://wing.gazfootball.com/2018/12/24/post-13803/?amp=1 Mon, 24 Dec 2018 01:00:12 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13803 試合の勝負的な意味では全く興味は無かったけど、とりあえずの流れでクラブW杯の決勝を見てみた。

レアルは準決勝の鹿島戦と同じメンバーの4-3-3、アル・アインは、元鹿島のカイオがセカンドトップに入った4-4-1-1のフォーメーション。

試合は終始レアルがボールをポゼッションするも、前半12分に大きなサイドチェンジからマルセロがGKへバックパスをしたボールを、アル・アインのエルシャハトが拾い、カットインからシュートもセルヒオ・ラモスが何とか体に当ててゴールならず。

逆にその直後、右サイドからのクロスをベンゼマが繋ぎ、それをモドリッチが左足を振り抜きレアルがあっさり先制する。さらにレアルが立て続けにチャンスを作り、前半35分過ぎにもレアルがサイドを崩しきってのシュートを何度も浴びせるが、アル・アインGKエイサがことごとくファインセーブで防ぐ。

最初のワンチャンスを決められず、味方のGKが奮闘するという流れは鹿島戦とそっくりだが、アル・アインが鹿島と違う点は、ベイルを右SBアハマドが何とか食らいついて防いでいるところか。

しかし後半15分、CKからアル・アインがクリアしたボールをジョレンテがダイレクトボレー、これがアウト回転がかかってゴール左隅に決まるゴラッソとなって2点目。これで事実上、勝負は決まってしまった。

1点目の後も慎重な姿勢を崩さなかったレアルだが、この2点目で余裕が出たのか遊びのプレイも交じるようになる。そして後半33分、モドリッチのCKからセルヒオ・ラモスがフリーでヘディングを決め3点目。

後半41分、カイオのFKからニアに入った塩谷がヘッド、これが上手くファーに飛んでゴール左隅に吸い込まれてアル・アインが1点を返す。これも鹿島と同じようなパターン。

ロスタイム、マルセロからのロングパスに抜け出したヴィニシウスがPAに入ってシュート、これがアル・アインのDFに当たってオウンゴールで4点目、これだけが鹿島と違った点(笑)。そして試合終了。レアルがクラブW杯史上初の3連覇を達成した。

アル・アインがリーベルに勝ったので、鹿島とどれくらい力の差があるかなと思ったのだけど、鹿島戦のカーボンコピーのような試合内容、結果が示すとおり、やはり同じようなレベルだなというのが正直なところ。この大会形式も限界が来ているように思うが、来期はいったいどうなるんだろうね。

]]>
13803
「世界モードへの変身があまりに遅すぎた鹿島」FIFAクラブ・ワールドカップ 3位決定戦 鹿島アントラーズ-リーベル・プレート https://wing.gazfootball.com/2018/12/23/post-13801/?amp=1 Sun, 23 Dec 2018 00:53:15 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13801 レアルに負けた鹿島と、アルアインに敗れたリーベル・プレートによる3位決定戦。鹿島はレアル戦から3人入れ替え、内田、犬飼、安西が先発に加わった4-4-2、リーベルは中盤ダイアモンドの4-4-2でスタート。

若手を起用してきたリーベル・プレートは、試合開始でいきなりアルバレスが右サイドを突破してチャンスを作るが、鹿島GKクォン・スンテがファインセーブといういつもの展開。しかし鹿島も10分にCKからフリックで流したボールにチョン・スンヒョンが合わせるもボールはGKに防がれる。

しかしリーベルはCKからスクリーニが合わせ、先制点をゲット。リーベルの攻撃はとにかくスイッチが入ると速い。中盤で縦パスを受けてからすぐさまターン、ワンタッチでどんどん前へとボールが運ばれる。鹿島は選手個々が無理をせず味方のフォローを待ってボールを繋ぐ形が多く、スピードは歴然とした差がある。

前半44分にスローインから安部がドリブルで切れ込み、シュートはDFのスライディングに防がれたもののこぼれ球を安西がシュート、しかしボールはクロスバーで得点ならず。

前半の終わり頃から、ようやく鹿島の攻撃に速さと大きさが見られるようになる。ミスを恐れず、相手にボールを奪われたら奪い返せば良いという割り切りが見えるようになる。

後半18分、セルジーニョのスルーパスからラインギリギリを抜け出した土居がカットインからシュートも、GKのファインセーブに阻まれる惜しいチャンス。しかし28分に右サイドを崩され、最後はゴンサロ・マルティネスに蹴り込まれてリーベルが2点目。

35分には安部のパスから土居がボレーも枠に飛ばず。38分にも土居のドリブルからカットインシュートもクロスバー。さらに41分の永木のFKもまたクロスバーと、鹿島はとことん運に見放される。

逆にリーベルは43分にラストパスに抜け出したボレーを犬飼が後ろからスライディングで倒してしまいPK、この得点で鹿島の集中力が切れてしまったのか、あとは見てるだけの守備になってしまい、最後はゴンサロ・マルティネスに浮き球のシュートを決められ4点目、そして試合終了。

速い攻撃が出来るようになった後半はチャンスを多く作ったが、そこで得点を決められず、前に出た分だけ後方のリスク管理がおそろかになった。昌子がいない影響はあっただろうが、数的不利であっても守り切る能力が南米のチームに比べて低いのは明らかである。

とは言え、レアル戦よりも果敢で思い切った攻撃が見られたのは良かった。結果は大敗ではあるが、ある程度の手応えをつかめた内容だろう。惜しむらくは、そういう姿勢を本番であるレアル戦では見せられなかった事と、得点を取り切る、または防ぎ切る能力が今年のチームには欠けていた事。今後はどういう大会形式になるかは分からないけれど、この悔しさを忘れず、また世界の舞台に戻って欲しい。

]]>
13801
「新しいチームの中で、少しずつ”らしさ”を見せ始めている植田と森岡」ベルギー・ジュピラー・プロリーグ第19節 セルクル・ブルージュ-アンデルレヒト https://wing.gazfootball.com/2018/12/22/post-13799/?amp=1 Sat, 22 Dec 2018 01:00:41 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13799 昨日はデュッセルドルフ対ドルトムントのほうにするか迷ったんだけど、あまり放送がないセルクル・ブルージュとアンデルレヒトの試合で、日本人2人とも先発だったのでそっちのほうを観戦する事にした。

アンデルレヒトは森岡が3試合連続の先発で、3-4-1-2のトップ下。セルクル・ブルージュは5-2-3のフォーメーションで、DFに怪我人が続出したため先発に復帰した植田は右CBに入る形。

試合開始すぐに、右に流れた森岡から相手の股を抜くスルーパスからシュート。その後もアンデルレヒトが試合の主導権を握るものの、先制したのはセルクル・ブルージュ。前半10分にカウンターからのワンツーから最後はアザールがシュート、ボールはGKが体に当てたがこぼれ球をアザール自身が押し込む。

さらに19分にはワンタッチのスルーパスからカルドナが抜け出し、GKの上を抜くロビングシュートを放つがボールはゴールを外れてしまう。逆に前半22分、アンデルレヒトはCKからファーに入ったゲルケンスがダイレクトボレーをゴール左隅に決めて同点に追いつく。

その後もアンデルレヒトがサイドの高い位置で基点を作り、クロスに飛び込んだ森岡があわやという場面など何度かチャンスを作ったが決められず、前半を1-1で折り返す。

後半もアンデルレヒトのペースは変わらず、森岡も中盤に下がってボールに絡み攻撃のリズムを作っていたが、またも後半11分に一発のパスからアザールが抜け出し、DFが後ろからスライディングするもボールに触れず、VAR判定でPKが与えられてセルクル・ブルージュが2点目。

当然、アンデルレヒトが反撃するターンだと思われたのだが、逆にセルクル・ブルージュのほうがボールを奪ってからスムーズでコレクティブなカウンターが炸裂、24分にはアザールがフリーでヘディングもGKがかろうじてセーブとリズムは完全にセルクル・ブルージュで、アンデルレヒトはロングボールを蹴る単調な攻めが目立つようになり、森岡がゲームから消えてしまう。

後半39分にセルクル・ブルージュはCBのオモロが2枚目のイエローで退場、そこからは4-4-1の形で守るようになり、アンデルレヒトは後半43分に森岡の浮き球パスからフリーで胸トラップまで行ったが、カバーに遭ってシュートまで行けず。ロスタイムにはパワープレイを仕掛けるが、植田も最後まで跳ね返して試合終了。セルクル・ブルージュが3試合ぶりの勝利となった。

植田は4バックのCBだと危なっかしかったが、5バックだとバランスを考えずにガンガン前へ当たりに行けるので、意思疎通に課題がある植田にとってはやりやすそうで、序盤に1度完全に裏を取られかけたシーンはあったものの、後はデュエルで負けるようなシーンはほとんど無かった。

森岡はボールを持てば確実にチャンスを作り出していたが、そもそも彼にボールが入る回数が少ない上に、作り出したチャンスもことごとく決められず。最近は先発に戻っているが、やはり自分でゴールを決めないと評価は上がって行けそうにない様子だ。

]]>
13799
「内容はボコボコだったが、結果はしっかり新監督にアピールした吉田」イングランド・プレミアリーグ第17節 サウサンプトン-アーセナル https://wing.gazfootball.com/2018/12/21/post-13797/?amp=1 Fri, 21 Dec 2018 02:02:26 +0000 https://gazfootball.com/blog/?p=13797 成績不振で前任のヒューズ監督を解任、昨シーズンはライプツィヒで指揮を取っていたハッセンヒュッテル監督が就任してから2試合目のサウサンプトンとアーセナルの試合。両チームともに3-4-3のフォーメーション、吉田は3バックのセンターで先発。DFに怪我人が続出しているアーセナルは、3バックの左にジャカが入る苦しい陣容。

前半4分に、吉田が相手にボールを渡してしまうミスパスをいきなりやらかす。5分には吉田がオーバメヤンにスピードで振り切られてシュートを打たれるがGKマッカーシーがセーブ。7分にはオーバメヤンのポストプレイを許してムヒタリアンに抜け出されるも、何とか味方がシュートに足を当てて防ぐなど、守備の不安定さを露呈するサウサンプトン。

序盤は攻守が噛み合っていなかったものの、ようやくサウサンプトンのアーセナル陣内に入ってのゲーゲンプレスがハマり始めた前半20分、左に張ったターゲットに展開、アーリークロスをイングスがピンポイントで合わせてサウサンプトンが先制する。

これで一息つきたいサウサンプトンはリトリート守備に切り替えたが、あっという間にアーセナルにボールを支配されると、前半28分にモンレアルが左サイドを抜け出し、折返しをムヒタリアンが頭でコースに流し込み同点、その直後にもクロスにオーバメヤンが合わせてシュートと一方的に攻め立てられてしまう。

同点にされてまたハイラインが復活したサウサンプトンは、前半44分に今度は右サイドからレドモンドの浮いたクロスを絶妙なコースにヘディングで飛ばし、この試合2点目となるゴールを決めて再びサウサンプトンがリードする。

しかし後半が始まってすぐ、縦パスを受けたムヒタリアンに対して吉田が前に出て当たりに行ったが、それをあざ笑うようなワンタッチパスを出されてオーバメヤンが抜け出し、決定的なシュートを放つがこれもマッカーシーが体でセーブする。

後半から4バックに変更したアーセナルに対し、サウサンプトンは前半のようにサイドを上手く使えなくなり、後半8分に自陣でボールをキープしようとしたロメウからボールを奪うと、ムヒタリアンのシュートがヴェスターゴーアの足に当たってコースが変わりまたも同点。

その後は膠着状態に陥るが、29分にCKから吉田がドンピシャヘッド、それをアーセナルGKレノが弾いたボールをロングが押し込んでゴールと思われたがオフサイド。しかし40分に吉田のパスカットからロングがクロス、レノの飛び出しよりも一瞬先に飛び込んだオースティンが勝ち越しゴール。

アーセナルは徹底的にボールを保持しながらも何故かパワープレイに走らず、サウサンプトンがきっちり守りきって試合終了。第3節以来無敗を続けていたアーセナルに対し、今期はリーグ戦でまだ1勝しか挙げられていなかったサウサンプトンが勝利するアップセットとなった。

吉田彼個人としては、オーバメヤンにボコボコにされて何とかGKマッカーシーに助けられたという印象は強かったが、とにかく勝てば官軍である(笑)。ハッセンヒュッテル監督のハイプレス戦術にとって、ラインを高い位置で保てる吉田の存在は必要なはずで、その意味でも大きな勝利だったのではないだろうか。

]]>
13797