「清武が掴みつつある新しい境地」ドイツ・ブンデスリーガ第11節 マインツ-ニュルンベルク

この試合後の清武の談話で、「もったいない試合」という感想があったが、前半序盤に食らった2失点が無ければ十分勝てた試合だったように思う。
と言うか、その2失点があまりにも酷すぎ。試合開始から、ロングボールを前線に蹴りこんで激しくセカンドボールを狙いに来たマインツに対して、1点めは左SBが競り合いで倒れ、DFの股間を抜かれたシュート、2点目はボランチ2枚がプレスに行った間を通されてのスルーパスと、お前らは韓国と対戦した日本ユース代表か、と言いたくなるぐらいにイージーなミスからあっさりと2点を献上してしまった。
しかし、そこからマインツがややプレスを緩めたのと、ニュルンベルクが守備はザルだけど攻撃には強い両SBを高い位置に押し上げたので流れがようやく変わり始め、前半のうちに清武のGKからヘディングで1点を返し、後半も清武を中心にニュルンベルクの攻勢は続いたのだがチャンスも得点にはつながらず、75分に監督は一気に3人を交代し、清武をトップ下にしたダイアモンド型の4-4-2に戦術変更。
これでさらにパスワークが高速化、と思いきや何故か単なる放り込みに終始。そこまで存在感を発揮していた清武が再び埋没、ニュルンベルクは同点に追いつくこと無く敗戦で終了してしまった。
味方のつまらないミスや監督の謎采配でなんとも悔いが残る試合になってしまったが、右SHとして出場した清武には終始味方からボールが集まり、ボールを持てば光るプレイを連発。その中でも特に、ボールを受ける瞬間の動きと判断に新境地を開拓しつつあるのではないかと思った。
ツヴァイカンプという言葉があるように、ドイツでは攻守において1対1で対処することが基本で、清武に対しても彼がボールを受ける瞬間を狙って相手はプレスをかけて来るのだが、清武はそれを逆手に取って、相手のプレス方向とは違う角度にトラップでボールをいなし、それに食らいつく相手に対してまた逆を取る方向にパスという、言わば二重のフェイントでマークを無力化する技を披露していた。
ちょうど、こんな「相手の先を取る」プレイを得意にしていたのがペルージャ時代の中田英寿で、まだ彼ほどのゴリゴリドリブルやスルーパス、ゴール前に飛び込む得点力は発揮できていないものの、クロスやセットプレイの精度については上回る部分もあり、本当にこれからのさらなる成長が非常に楽しみになって来たと言える。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする