ナビスコカップ準決勝第2レグ 柏レイソル-鹿島アントラーズ

フランス戦を見た直後の試合だけに、チーム全体の内容がどうこうと言うよりも、両チームの若手で今後世界に通用する素材はいるか、といった視線でついつい見てしまった。
その意味で目を引いたのは、やはり鹿島の全得点に絡んでPKまで失敗した(笑)大迫。ずっとロンドン五輪代表に選出され続けていたものの、本番では結局メンバーから落選し、当然ながら本人としては期するものがあったのだろうが、ここのところの活躍ぶりは眼を見張るものがある。
もともと、足元にボールを収める技術には定評はあったものの、そこから何が出来るかという部分で物足りなさがあったのだが、この試合では動きながらボールを収めて次のプレイへと移る動作がスムーズでシュートにも今までよりは冷静さが感じられ、今やザックジャパンの常連となった前田を思わせるような選手になって来たと言える。
そして遠藤から直々に後継者として指名を受けた柴崎。個人的にも以前から推していた選手ではあるのだが、派手さが無くて淡白に見えるけど地味に効いている冷静なプレイが、良い意味でも悪い意味でも昔の遠藤を彷彿とさせる。
ただ、彼らも今のJではそれなりに働けているけど、このスタジアムとは全然違うボコボコでズルズルだったサンドニのピッチで、フィジカルエリートだらけのフランス代表を相手に同じプレイが出来るとは思えない。最終予選進出が決まればザックも育成枠を設けて来るかもしれないが、それまではJで力を見せ続けるしか無いだろう。
レイソルの方にも、水野や田中順也、工藤、茨田といった代表を期待される若手が揃っているのだが、この試合を見る限りでは全体的にプレイがちょっと雑かなと。Jリーグのチームにありがちな事だが、チームとしての組織やスピードが選手個人のミスや判断不足を覆い隠してしまう部分があって、選手の特質がなかなか見えにくかったりする。
そういう意味でも、もっと彼ら若手に海外経験を与えてあげたいところなのだが、年齢制限のないフル代表は海外組で枠が埋まっているし、ACLは出場が4チームのみ、出ても偏向判定とラフプレイ、金満外人部隊相手でなかなか決勝トーナメントで勝ち抜けずと、適切な経験を積むには厳しい状態にあるんだよね・・・うーむ。