ツール・ド・フランス第10ステージ

昨日は男女ともに五輪代表壮行試合が行われ、女子は澤のゴールを筆頭に3点を奪っての快勝だったものの、男子はどうやらしょっぱい相手にしょっぱいミスで引き分けという状況だったので、ひとまずツール観戦を優先しました(笑)。
そのツール第10ステージは、ゴール前60km地点にツールでは初登場になる超級グラン・コロンビエール峠をこなし、さらに3級山岳を上がってからの下りゴールというコースでした。
日本の新城幸也は、序盤から25人の逃げ集団に入り込むことに成功し、スタージ優勝を狙うエースのヴォクレールを献身的にアシスト。残念ながらグラン・コロンビエール峠の上り入口で後退してしまいましたが、それまでは積極的に集団を引っ張るなどチームと観客に存在をしっかりアピールしていて良かったですね。
そのヴォクレールは、膝の故障のためにツールの前半戦は精彩を欠いた走りでしたが、このステージにはきっちりと照準を合わせて来て、グラン・コロンビエール峠でも再三のアタック、ペースアップを仕掛けるなど終始先頭集団を牽引、超級峠を1位で通過して山岳賞ジャージをゲットすると同時に、最後の緩やかな上りでのスプリントを決めて見事ステージ勝利を飾りました。
自転車レースの場合は、優勝の賞金は勝った選手だけに与えられるのではなく、チーム全体に分配されるので新城にとっても嬉しい勝利になりましたね。今日の第11ステージは、途中に超級峠が2つもあるステージだけに、ヴォクレールがこのまま山岳賞を狙うのであれば、新城が果たすべき役割は大きくなりそうです。
総合争いは、チームスカイが万全の体制を固めてウィギンスを守り、このステージでは大きな変動は無し。今日は1級山岳の頂上ゴールが待っているだけに、途中の超級峠でアシストを疲弊させてしまう事は避けたいところ。逃げ集団とのタイム差を計算しながらの緻密な戦略が求められるところでしょうね。
逆に動きがあったのはポイント賞争い。25人の逃げにゴスとサガンが乗っかって途中のスプリントポイントを分け合ったために、彼らとカヴェンディッシュとの差はますます広がり、事実上2人の争いに絞りこまれたと言える。今日のステージにはスプリントポイントは無いが、熾烈な争いはまだまだ続きそうです。