「久々の出場でPKゲットの運の良さ」 イタリア・セリエA第32節 インテル-シエナ

ストラマッチョーニ監督になってからそれまで安泰だったスタメンの座を降ろされ、この試合でもキブが先発だったのに、39分にサムエルの怪我で急遽出場したと思ったら逆転の原因となるPKをゲットするのだから、長友の引きの強さというものは本当に凄いなと感心してしまうよね。
しかし、その陰には長友の相当な努力があったのは確かなようで、PKの場面でもそれまでは全く長友を使おうともしなかったサラテが、まああまり良いタイミングとは言えなかったけど(笑)オーバーラップした長友に出したパスからドリブルで持ち込んで奪ったものだし、強い縦パスを前線に通してみせるなど、キブのビルドアップを見て勉強していたんだろうなと思わせるプレイが随所にあった。
もっとも、まだまだ非サリウイングのサラテとのコンビが出来ているとは言えないし、クロスの精度は全然ダメだけど、アキレス腱を蹴られてからは大きな怪我では無かったようだが明らかに調子を落としていただけに、活発に動いている長友の姿が見られるようになったのは良かったと思う。
あと肝心なインテル自体の調子だが、ぶっちゃけ監督が変わってから2勝1分けと結果は出ているけどミリートの復調による部分が大きく、本来の強さが発揮できているとは到底言えない感じ。ただ、サラテやアルバレス、オビといった運動量がある若手を軸に据えてチームを再建しようという狙いははっきりしており、その分後ろをベテランの経験で補いたい監督の思惑で長友が割を食ってしまっているのだろう。
インテルはこれだけ負けてもまだCL圏内とは勝ち点6差と、残り6試合を全勝すれば逆転は不可能ではない。サムエルは次の試合での復帰は難しそうなので、再び長友にはチャンスが巡って来るはずだ。ここからの反撃に長友が大きく貢献してくれる事を願いたいものである。