「ようやく明るい兆しが見えてきた」ACLグループE ガンバ大阪-ブニョドゴル

開幕から絶不調、ACLでも2戦2敗でセホーン監督更迭、ここで負けたらグループ突破はほぼ絶望的の崖っぷちに立っていたガンバだったが、ブニョドゴル相手にようやく今季初勝利を挙げる事が出来た。
その要因としては、やはり松波監督になってからの方針として、まずはガンバのスタイルを取り戻すという目標に絞った事にあるように思う。それがはっきりとこの試合に現れていた。
ガンバは、得意のパスワークこそまだまだ好調時には遠く及ばないものの、この試合ではとにかく相手にボールを奪われると佐藤やラフィーニャの位置からすぐさまボールにプレッシャーをかけ、バルサのように攻撃から守備への切り替えを早くする狙いが徹底されていた。
攻撃の核である二川に代えて寺田、イ・スンヨルに代えて佐藤を配した松波監督の采配も、コンディション重視でまずは高い位置から相手を追い回せる選手を使うという方針が見て取れ、それがきちんと結果につながっていた。
ACLなどアジア相手の戦いでは、フィジカルやプレッシャーに負けてバックパスやアバウトなクリアを繰り返して自分たちのペースを崩してしまうチームが多いが、一旦2~3度短いパス交換さえしてしまえば、相手のプレスの連動性が止まって試合を落ち着かせることが出来る。ガンバ、特に遠藤はそれをちゃんと理解しているので守備さえ機能すれば問題は無くなる。
風の影響で鋭く曲がって決まった遠藤のミドルシュートや、微妙な判定でPKになった2点目など、ガンバにとってラッキーな面は多々あったし、ガンバの攻撃を作る上では欠かせない前線と中盤との絡みや組み立ての形はまだまだ物足りない面はあるがが、少なくとも昨年までにACLで見せていた戦い方が復活してきたのは明るい材料である。
とは言え、3戦を消化してガンバは2位とまだ勝ち点3差の最下位。しかもホーム戦を1試合多く消化しているのでまだまだ苦しい試合は続く。まずは次節でのブニョドゴルホーム戦で連勝を果たして、そこからようやくスタートラインである。