「全チーム全ドローで大混戦」ACLグループG 名古屋グランパス-セントラルコースト

この日もう一方のグループHでは、柏が全北に対して5-1の大勝を飾ったようだが、名古屋のほうは相変わらずのパッとしない内容でACLは2試合連続のドローに終わった。
セントラルコーストは現在Aリーグで首位を走っているようだが、最近のAリーグの混乱を示すように名古屋に対してはホームであっても自陣に引きこもる腰が引けた姿勢で、序盤は名古屋がサイドへのロングフィードで基点を作ってボールを支配する。
が、エースのケネディは相手のマークを振りほどくことが出来ず、DFがボールを持ってもタラタラと歩いているだけと非常にコンディションが悪そうで、永井もただ縦に向かって走るだけでサイドから中への展開がほとんど見られず、21分に玉田のFKからサインプレイで足元にボールを受けた闘莉王が先制点を決めはしたものの、それ以外には決定機らしいものがほとんど作れなかった。
名古屋は守備でもあまりピリッとしたところが見られず、前線の動きが悪いせいもあるのかDFラインの位置取りが低くて中でボールをつながれ、高さしか怖さが無い相手なのに、SBの守備が甘くていとも簡単にクロスを上げさせてしまう場面が目立つ。で案の定、28分にボールロストからのクロス一発で阿部がズワーンスワイクの高さに負けて同点ゴールを決められてしまう。
後半になると、ピクシーのハッパが多少は効いたのか、ケネディが中盤に下がって中盤がフォローし、2列目の飛び出しにまたケネディが絡むといったような、前線でギャップを作る動きが出来て攻撃面では活性化が見られたものの、相変わらずDFラインの位置が低いままなので連続攻撃が繰り出せず、逆にセントラルコーストのほうに勢いが出てきてしまって何度もカウンターを食らっては楢崎のセーブに救われるシーンが続く。
名古屋は終盤に3人の若手を次々に投入するも試合の流れは大きく変わらず、互いに何度かゴール前のシーンやセットプレイの場面はあったがそのままスコアは変わらず、1-1のまま終了。
もう1つのカードである、城南一和と天津の試合もドローに終わったので、これでグループGは全チームが2戦2引き分けという珍現象。当然ながらグループの行方など全く分からないわけだが、調子が上がって来てない名古屋にとっては助かる展開である事は間違いない。良くも悪くも名古屋の攻撃はケネディ次第なので、その辺がこれからどうなるかだね。