「クラブだってゲルマン魂」UEFAヨーロッパリーグ ベスト16第2レグ シャルケ-トゥエンテ

いや~、これがもし日本代表の試合で生で見てたとしたら、最初の失点で多分気持ち的にはあきらめていただろうね。その辺は多国籍軍クラブであってもゲルマン魂があるんだろうか。
ヨーロッパリーグベスト16の初戦をトゥエンテホームで1-0の結果に終わってしまったシャルケだったが、ホームでの第2戦は何と試合開始14分にアウェイゴールを与えてしまい、ここから3点を取らないと敗退してしまうという崖っぷちに追い込まれてしまった。
しかしシャルケの内容はお世辞にも良いとは言えず、特にこの試合ではトップ下のラウルが消えがちで、ファルファンもスペースを消されてほとんど突破が出来ず、内田の縦パスも動いていない味方へと苦し紛れに出す事が多くて、かえって危険なカウンターを誘発する始末。
これではどう考えても逆転は無理だろうと思えたのだが、29分にドラクスラーのクロスに対して、トゥエンテのディフェンスがニアに入ったラウルに全員つられてしまい、フンテラールをあり得ないドフリーにしてしまうというミスを犯し、この得点でそれまでの空気が一転してしまった。
後半10分にトゥエンテの選手がボレーを手に当ててしまってPKを取られてしまって2-1になると、試合は完全にシャルケのペースで、トゥエンテはほとんど自陣に引きこもってカウンターすらまともに繰り出せないという完全後ろ向きな状態に。
トゥエンテも防戦一方で良く耐えてはいたのだが、26分に内田の縦パスを受けたラウルがゴール前でジョーンズにつなぎ、ジョーンズが反転して打ったシュートが味方に当たってコースが変わるラッキーなゴールでとうとう3点目を決めてアグリゲートスコアで逆転。最後はカウンターからフンテラールがハットトリックのダメ押しを決めて準々決勝への勝ち上がりを決めた。
内田については、前半の失点も彼のサイドを破られたものであり、ビルドアップのパスもミスが多くて正直ハーフタイムで交代されても仕方の無い出来だと思ったが、後半はがらりと持ちなおして積極的なオーバーラップを何度も仕掛け、守備も1対1で体を張って昨年の好調時に近い出来を見せていた。
何でそれが前半から出来なかったのかと言いたくなるけど(笑)、兎にも角にも内田が先発に復帰して結果が出続けているのは喜ばしいこと。後半の出来が90分続けられるようになれば、先発定着の可能性が出てくるのではないだろうか。