「ヘディングでは決まらず足で決める」オランダ・エールディビジ第24節 フィテッセ-デ・フラーフスハープ

2012年に入ってからわずか1勝と不調を囲ってきたフィテッセだったが、さすがにブービーに沈むデ・フラーフスハープ相手にはきっちり勝利を物にした。
内容的にもほぼフィテッセの一方的な展開で、序盤こそデ・フラーフスハープの堅い守備の前にボールは支配すれどもなかなか攻めきれず、何度か危険なカウンターを食らったが相手のシュートミスに助けられて無失点で切り抜けると、徐々にデ・フラーフスハープの運動量が落ちて外から中への寄せが遅くなり、安田らDFからFWへ縦へのボールが入るようになってチャンスが一気に増えだした。
そして34分にボニーが強烈なミドルシュートを叩きこんでフィテッセが先制すると、後半は安田もほとんど攻撃参加せずに失点を防ぐ守備優先だったにも関わらず、デ・フラーフスハープの攻撃は相変わらず全く怖さが無く、逆にフィテッセが76分に高い位置でボールを奪い、DFラインギリギリで抜けだしたハーフナーにスルーパスが通り、ハーフナーはこれを冷静にGKの股を抜いて2-0。これで完全に試合は終わってしまった。
この試合ではハーフナー・マイクと安田がともに先発したのだが、ハーフナーの方は遠征明けとは思えない軽快な動きでポストプレイをこなし、そこからサイドを経由して飛び込んで来るクロスのターゲットマンとして相手に脅威を与え続けた。が、クロスを頭に当てた回数の割に、枠に飛んだボールがあまり多くなかったのは反省点。足で決めた点があって良かったよ(笑)。
安田については、前半は積極的に上がろうとしても3トップの右に入った選手がライン際にベッタリ張り付いていて上がるスペースを消され、後半は監督の指示で後ろに下がったまんまと、本人のコメントにもあったように攻撃を得意としている彼としては不本意な内容だったように思う。ただ、それでも少ない機会にはクロスやスルーパスを味方に合わせていたし、客観的な視点しては合格点だったのでは無いだろうか。
それにしても、先週末の日本代表選手のプレイだが、怪我したまんまの長友を除けば、ウズベキスタン戦の出来よりも総じて皆良くなっていて、いかに時差ボケがプレイの精度に影響を与えているかが良く分かる。2日程度の日本滞在であれば、時差ボケが解消される前に帰ることになってしまい、欧州では飛行機移動の疲れだけですぐに普通のリズムに戻れたのだろう。
あと3ヶ月もすれば最終予選が始まってしまうが、日本でホームの試合を戦うほうが、コンディション的には厳しくなるという困った事態になってしまうのは避けられそうに無いよねえ・・・