「香川も復活でウズベキスタン戦へ」ドイツ・ブンデスリーガ第23節 ボルシア・ドルトムント-ハノーファー96

現在6連勝と好調のドルトムントが、今期もEL出場枠をうかがう位置にいる難敵ハノーファーを迎えての対戦は、3-1と数字だけを見れば快勝ではあったものの、かなりドルトムントファンにとってはフラストレーションが溜まる試合だったのではないだろうか。
ドルトムントのスタメンは、香川が復帰してゲッツェ抜きの状態ではベストメンバーになったものの、開始わずか8分でベンダーが顔を蹴られてベンチに下がってしまい、ギュンドアンが交代でボランチに入るという出鼻をくじかれる展開。
しかもハノーファーはとてもドイツとは思えないほどDFラインと中盤の間がコンパクトで、香川の周りには全くスペースが無く、香川も病み上がりとあってかいつものような幅広い動きが無くてなかなかボールに触れない。と思ったら、一本のパスでDFライン裏に抜けだしたレバンドフスキがGKのニアをぶち抜く強烈なシュートを決めてドルトムントが先制。
後半9分には現在絶好調のクーバが左サイドを崩して折り返しのゴールをまたもレバンドフスキが決めて、これでドルトムントはこのまま楽勝ペースかなと思われたのだが、後半15分に投入されてすぐのコナンに、五輪のシリア戦を思わせるループ気味のロングシュートを決められてからドルトムントの調子が狂い始める。
香川が中央から前を向いて放たれる絶妙なパスを皆がことどとく決められず、香川もだんだんプレイ精度が落ちてきて相手を抜こうとするパスが引っかかる事が多くなり、逆にスペースが空いた自陣をハノーファーに攻められてピンチになる時間帯が続き、イライラする展開にプレイも荒くなってカードをもらう選手が増えてしまう。
それでも最後まで何とか守りきり、ロスタイムにペリシッチの3点目で突き放しはしたが、チームにとっては反省点の多い試合だったのではないだろうか。と言うか、シュメルツァーが攻撃でのプレイで無茶苦茶なミスを連発していて、何かあったんじゃないかと心配するぐらいだったよ。
香川については、Kicker誌の評点では2.5をもらっていたが、やはり怪我前の絶好調時に比べると6割程度の出来で、判断も動きのキレもいつもほどの速さが見られず、ミスも結構多かった。ウズベキスタン戦にも出場してのハードスケジュールになるが、さっさと2点ぐらい取って香川を早くお役御免にさせてあげたいものである。