「日本人対決も日常になりました」ドイツ・ブンデスリーガ第11節 シュツットガルト-ボルシア・ドルトムント

今度はシュツットガルトがセレッソの清武に触手を伸ばしているという報道が出るなど、もはやブンデスのクラブに日本人は当たり前で、一昔前はどちらかが控えであっても「日本人ダービー!」と大騒ぎしていたのが嘘のような、淡々とした岡崎と香川の日本人対決。
試合は序盤こそドルトムントが惜しいシュートを放つなど、前線からの激しいプレスが効いてシュツットガルトを押し込んだが、その後前半については一貫してシュツットガルトのペース。
シュツットガルトは一応形の上では4-2-3-1だが、カカウも積極的に守備をするので実質的には4-4-2のような状態でコンパクトに守り、ボールを奪ったら岡崎などのサイドに素早く送ってアーリー気味のパスを中央に集めるという速攻の形が良く機能していた。
逆にドルトムントのほうは、シュツットガルトがバイタルにスペースを開けてくれないのでサイドから攻めるしか無く、レヴァンドフスキや香川にほとんどボールが渡らずに虚しくボールを失うばかりで、22分にはセットプレイからポストに当たったシュートの跳ね返りをタスチに決められるという最悪な展開。
しかし、前半の終わりごろになるとシュツットガルトの運動量に陰りが見え始め、終了間際にゲッツェのドリブルからパスを受けた香川がシュートを打つと、そのボールがちょうど飛び込んできたピシュチェクの前に行き、そのまま押しこんで同点ゴール。
これで勢いが出たのか後半は完全にペースはドルトムントのものになり、香川もピッチのあちこちに顔を出して、前半のようにバイタルの狭いところで埋もれる事がなく、特に73分からは相棒のバリオスが入って来たおかげで前線でのスペースメイキングがスムーズになり、縦にスピードを落とさず選手とボールがどんどん前に出て来るドルトムント本来のペースが蘇る。
が、この試合はとにかくシュツットガルトGKウルライヒが鬼神のような働きを見せ、香川のミドルを始めとしてドルトムントの決定的なシュートをことごとく跳ね返してしまう。そして試合はドローのまま終了。
香川は、後半の出来は良かったけどGKとの1対1では外してしまったし、前半の埋没っぷりを見るとまだ本調子の半分程度の出来か。バリオスが復活しつつあるのは嬉しい兆候だが、点を取ってるレヴァンドフスキを外すわけには行かないからね。どちらにせよ香川自身がもっと得点しないと。
岡崎については、モリナーロとのコンビも良くて攻撃のアクセントになっていたけど、チームとともに前半で息切れになってしまった感じ。カカウにもうちょっと得点力があればヨーロッパも狙えるんだえろうけど、他に代わりがいないしね・・・採るなら清武よりもハーフナー・マイクのほうがいいんでないの?(笑)