「浦和はやっと目覚めたか」ナビスコカップ準決勝 浦和レッズ-ガンバ大阪

いくら何でも、浦和とガンバでナショナルダービーは無いでしょう、青島アナ。とつい実況に突っ込んでしまったナビスコ準決勝は、戦前の予想とは全く逆に、浦和がガンバを終始上回る内容で7年ぶりの決勝進出を果たした。
ガンバはイグノと遠藤、加地、明神が出場できず、ラフィーニャとアフォンソの2トップだったのだが、この布陣が全く機能しなかった。2人のコンビネーションが全く無くて前線でのスペースメイクが出来ず、ガンバの攻撃を牽引する役割だったはずの二川ともども、浦和のコンパクトな守備に埋没してしまってボールロストを連発。後半に大塚、平井と入れてからはようやく前線の動きが出てきてガンバらしさが少し出はしたが、あまりにも遅すぎた。
それに対して浦和は、1トップのデスポトビッチとエスクデロがスペースへと活発に動いてボールをキープし、そこに梅崎とマルシオ・リシャルデスが絡んでの攻撃が非常に機能していて、先制点も高い位置取りをしているガンバSBの裏のスペースをデスポトビッチが突き、最後はエスクデロのシュートを逆サイドでフリーになっていた梅崎が押し込んだように、サイドで基点を作って攻め込む浦和にガンバのDFが引き寄せられ、反対サイドの選手がフリーになるシーンが非常に多かった。
浦和の中盤が凄く良かったと言うよりは、ガンバの中盤から上が攻守に機能できていなかったので、浦和としてはシンプルにスペースへとボールを出すだけで試合のペースを握れた格好になったので、これで浦和が完全復活したとは言えないが、前4人に関してはほぼ完璧な出来だったと言え、ナビスコだけの話ではなくJ1残留に向けても非常に心強い内容だったように思う。
とは言え、浦和にはまだここに原口と山田直輝が加わって来るわけで、彼らが帰って来たらどうすんだろうと思ってしまうのだが。かえって、彼らをここに融合させようとするとうまく行かなかったりする事も考えられるので、意外と今後の舵取りは簡単でないかもしれない。つーか、2列目の何人かは移籍したほうがいいんじゃないのかと。
さて、もう一方の準決勝では鹿島が名古屋に勝ったので、決勝は浦和と鹿島のレッドダービーとなった。両クラブとも、一時の勢いが無くなってホームでの観客減少になかなか歯止めがかからない状態だけに、ナビスコ優勝で一気に盛り上がりたいところだろう。いや、楽しみだね。