「内田は中盤の3バック?」ドイツ・ブンデスリーガ第7節 シャルケ04-フライブルク

ラングニック監督が体調不良で電撃辞任し、アシスタントコーチのアイヒコルンが臨時で指揮を取った試合。しかし、家長の所属するマジョルカでもラウドルップ監督が首脳陣と対立して辞任を表明したし、今年は日本人選手の所属するクラブに監督交代が多いよね・・・
さて、ラングニック体制になってようやく調子が出てきたと思ったシャルケが、下位に低迷するフライブルクと対戦した試合だが、前半はとにかくシャルケの不安定ぶりが目についた。
いきなり試合開始2分で、GKのクリアボールが短くて自陣でボールを拾われて失点したと思ったら、その後もフライブルクのプレスにシャルケの中盤がミスを連発。マイボールになってDFラインを上げたところでボールを取られ、何度もシセにラインの裏を取られては大ピンチを作ってしまっていた。
内田もその味方の悪い出来に引っ張られ、あっさりと裏を取られては淡白に対応する場面が目立ち、守備という面ではあまり出来が良くなかったと言える。
ただ、フライブルクの決定力もあまりに酷く、PA内のドリブルで最後はGKの体勢まで崩し、後はボールを流しこむだけなのに外してしまうという、トーレスがマンU戦で見せたような凡ミスを披露するなど、シャルケの息の根をさっさと止められたはずだったのに、みすみす自滅した感がある。
そうこうしているうちに、33分にリスタートのボールをラウルが絶妙のトラップからループを放ち、ファルファンが飛び込んで同点にすると、62分には高い位置で奪ったボールをオーバーラップした内田につなぎ、狙いすましたクロスをフンテラールが難なく決めて逆転すると、そこから立て続けに3点を奪って勝負を決めてしまった。
その逆転劇のポイントになったのは、内田が非常に高い位置取りをして、他のDFが3バックのように守っていた事で、内田のスペースをフライブルクに使われて何度かピンチになりはしたが、決勝点はその内田が最初から中盤に上がっていた事がクロスの余裕につながったわけで、一応シャルケの賭けは成功したと言える。
シャルケの次期監督になる事が決まっているステフェンス氏は、97年にシャルケを率いてUEFAカップとドイツカップを獲得した監督だそうだが、もちろん情報は何も知らないので現時点では何とも言いようがない。この試合を見ても、まだまだ放っといて安心というチーム状態ではないので、ここからのお手並み拝見だろう。