「愚痴の多い勝ち点3」ロンドン五輪アジア最終予選 日本-マレーシア

シュート26本も打ってて何で2点しか取れないんだとか、シリアがバーレーンに3-1で勝ったから2位になってしまったとかの文句を挙げればキリがないが、誰もが緊張する初戦で守りをガチガチに固めた相手に勝ち点3を予定通りゲット出来たのだから、まあ良しとするべきだろう。どうみてもU-22には見えないマレーシアGKも良かったしね(笑)。
日本が東南アジアの国と対戦する場合は、日本が欧州のチームに対するアドバンテージである、アジリティやスタミナ、テクニックという面が通用しないというか、逆に劣る要素さえあるわけで、昨日のマレーシアについては少なくともアジリティとスタミナで日本はPA近辺でほとんどフリーにさせてもらえず、サイドにも常に2枚のカバーが入るような状況ではどんなチームでも苦しむのは仕方ない。
逆に、高さとフィジカルでは欧州相手とは逆に日本有利になるのだが、クロスの精度は全体的にいまいちだったし、1トップの大迫はポストプレイでは勝てていたけど中央で孤立気味で、自分で打開しようとしても相手のアジリティに潰されていたので少し気の毒ではあった。
相手がベタ引きの場合は、ミドルシュートを積極的に打つか、相手を一方のサイドに寄せてからの大きなサイドチェンジが効果的なのだが、そういう意味では山村と扇原のボランチは物足りなかったと言える。彼らはある程度縦にパスを出せる技術や戦術眼はあるのだが、遠藤のようなパスの緩急やタメが無くて終始パス回しが単調になりがちだった。
清武は2得点の起点になったようにどちらかと言うとチャンスメーカーだし、原口はまず足元でボールをもらって勝負するタイプなので、関塚監督的には大迫のポストから速いパスワークで打開しようとする狙いがあったのだとは思うが、ワンタッチパスが2回続くような場面は少なく、リスクを恐れすぎた面はあったと思う。
と、良しとしようと書いていたのに結局愚痴をいろいろ並べてしまった(苦笑)。まあ、五輪でメダルを取れるだけのポテンシャルはあるチームだと思ってるので、彼らならもっとやれるはずだと思ってしまうんだけどね。
11月には、アウェイでバーレーン戦をこなした5日後にシリアとのホーム戦という厳しいスケジュールが待っており、シリアは1日日程が遅いとは言え日本への移動が楽なマレーシアと対戦してからの試合だけに、まずはしっかりとバーレーン戦に勝って勢いを付けて、首位決戦へと臨んでもらいたいところである。