「10分だけは世界チャンピオン」ロンドン五輪女子サッカーアジア最終予選 日本-韓国

しかし、連日連日心臓に悪い展開ばかりで、ちっとは気楽に見られるような試合が無いとこっちが持たないと、という愚痴を吐いてしまうのも仕方ないよね(笑)。
タイ戦で黄金の中盤4人を温存して万全の状態で臨んだ韓国戦は、日本が素晴らしい立ち上がりを見せ、高い位置からのプレスで韓国を完全に自陣に貼り付け、高い位置でボールを奪ってはサイドへと素早く展開してシュートへつなげるという、なでしこ本来のリズムを発揮、その流れで10分にCKから阪口が点を取ってこれは理想的なパターンになるかと思われた。
が、1点を取って初戦の選手が多い日本にとって緊張の糸が切れてしまったのか、そこから突然攻守のバランスがバラバラになってしまい、前線の選手がプレッシャーをかける割に後ろが押し上げられず、広く開いた中盤を使われ、日本の弱点である1対1の攻防や絶対的なスピードで振り切られてしまう場面が多くなり、終始対応が後手に回る苦しい展開。
しかし日本も徐々に押し返しはじめ、ようやく試合が落ち着くかなと思われた30分に、韓国のカウンターに対応した熊谷が足を滑らせてしまい、数的優位に立った韓国がつないで最後はエースのチ・ソヨンにファーサイドへのシュートを決められてしまって同点に追いつかれる。
これで俄然勢いが出た韓国に対して日本は全く余裕が無くなり、韓国が捨て身の高いラインを取った裏のスペースまでボールが届くことはなく、韓国にセカンドボールを拾われてはバイタルにまで攻め込まれ、澤の必死のカバーで何とか持ちこたえるという状況が続く。
ところが前半ロスタイムに、右サイドでのスローインから澤が攻撃参加、ライン際からの折り返しを川澄が上手く反転してシュートと見せかけて、フリーで飛び込んできた大野が相手の股を抜く技ありシュートを決めて日本がリードし、前半を終了する。
後半も前半からの流れ同様にひたすら韓国ペースが続き、それでもこのキチ○イプレスはいつか止まるだろうし、そこから突き放せばいいかと思っていたら、日本のように温存せず中1日でベストメンバーを出してきているはずの韓国の足がいつまで経っても衰えず、30分頃から少しだけ中盤でボールを持てる間が出来始めはしたが、大きなスペースを自由にという機会は全く与えられないままにヒリヒリした時間だけが過ぎていく。
日本は4-1-4-1にして中盤を厚くしたが、安藤から永里に変えても1トップにほとんどボールが収まらず、最後まで中盤から前線への良い展開を見せるチャンスは無かったが、何とかタッチライン際でのボールキープを交えながら必死に逃げきり、耐えて耐えての勝ち点3をゲットした。
昨日の男子日本は、アジリティという欧州では通用する日本の武器がアジアでは通用してくれない厳しさを味わったのだが、女子は欧州ではまず見られないような中1日で90分間走り続けるアジアのスタミナの恐ろしさというものを味わう結果になってしまった。
とは言え、世界をスタミナとテクニックで制した日本にとっては、若い選手が多くて反日ドーピングが効いた韓国が相手であっても、ちょっと運動量に差が付けられ過ぎという気はする。初戦の選手が多いゆえに、必要以上に精神的な疲れがあったのかもしれないが、優勝フィーバーできちんと体調の調整が出来てない面もあるのかもしれない。
あと、W杯でもそうだったけど、日本はゾーンを作ってじっくり守るという守備が本当に下手で、結局は1対1での身体能力差でゾーンを突破されてしまうのだからあんまり意味が無い。前からのプレスはスタミナが必要なので、それが余計に今大会の日本にとって厳しい状況になってしまっている。
次は、タイ戦で6人先発を入れ替えながらも5-1で大勝したオーストラリアが相手。ターンオーバーという面では、ちょうどこの試合での日本と韓国の立場が逆転する形になるが、そこをどう戦略的に対処するか。2位の北朝鮮との対戦が次に控えているだけに、非常に舵取りが難しい試合になる事は確かだろう。

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