「宇佐美を90分使った理由」アウディ・カップ決勝 バイエルン・ミュンヘン-バルセロナ(0-2)

サブ組主体のスタメンとは言え90分のフル出場、スペインのメディアが賞賛と、マスコミどもはスタメンもあり得るぞと煽りを入れる状態に持ちあげられた宇佐美だが、まだちょっとそれは早計なように思った。
確かにこの試合でも、鋭い切り返しでマーカーを振り切って精度の高いクロスを上げたり、相手の股間を抜くパスを出してみたりと、前を向いてボールをもらいさえすれば、バイエルンの他の選手の誰よりもテクニックとアイデアがある事を実証してみせたが、やはり問題はボールが無いところでのプレイ。
一応、守備はサボらずにカバーする動きは続けていたが、あくまでパスコースを消すだけの走りでしか無く、3m横にいる味方がボールホルダーにアタックをかけていても、そこに加担してボールを奪うような素振りはなく、そのスピードのパスなら対面の選手にアタックすればカットできるかも、というようなシーンでも立ったままという場面が多かった。ま、いわゆるアリバイ守備ってやつですな。
攻撃でも、後半になるとバルサの左サイドが宇佐美を警戒して縦を切りに来てからは、全く存在感が無くなってしまった。その時に、中に絞ってボールを引き出したり、相手と駆け引きをして裏に抜ける動きを見せるような工夫が無いと本番ではかなり厳しくなるはず。
90分使われたのはポジティブな事ではあるが、逆に言うと90分間ちゃんとチームの役に立てるのか、得意の左サイドじゃなくて右サイドでも使えるのかという部分について、厳しい査定を監督から受けているという見方も出来る。バルサの2点目は、宇佐美がマークを外した事が原因の1つなのは明らかだったので、減点法で見られていたとすると評価はしょっぱいものになっていただろう。
ザックジャパンの選考を見ても、一芸選手よりも攻守に渡って貢献出来る選手である事が現代サッカーの前提なので、とにかくJではなかなか埋めることが出来なかった欠点を、きっちり認識して鍛えあげてもらいたいところである。

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