「新旧交代のイングランド」ユーロ2012予選グループG イングランド-スイス(2-2)

イングランドとしては、ウェンブリーでのホーム戦ということで是が非でも勝ち点3が欲しかった試合だったが、結果的にみすみす勝ち点2を失う試合をやってしまった。
イングランドは”植毛”ルーニーが出場停止で、左からミルナー・ベント・ウォルコットという3トップの4-3-3で臨んだのだが、これがさっぱり機能しなかった。
もっともそれは前線のせいだけではなくて、CBにはテリーとリオ・ファーディナンドが復帰はしたのだが、スイスがボールを持つと連携やコンディションに不安があるのか、DFラインがあっという間に低い位置まで下がってしまい、ぽっかり空いたバイタルにスイスの前線が入り込んで、何度も際どいシーンを迎えてしまった。
当然、ラインが低いので3トップが孤立し、4-3-3はサイドに3人が縦に並ぶことによるサイド攻撃の厚みが売りのはずなのに、攻撃はほとんどが個人での単独突破だけになってしまってシュートすら満足に打てなかった。
そんなチグハグ状態の試合をしていたところに、32分にバルネッタのFKにリオ・ファーディナンドがかぶってしまい、跳ね返りを予測していたイングランドGKハートの反応が遅れてボールはそのままゴールに入り、その3分後には、ゴール左での同じくバルネッタのFKを、何故か壁に入ったミルナーがコースを空けてしまい、ハートのニアを抜かれて2点目と、間抜けとしか言い用がないビハインドを喫してしまう。
そのイングランドを救ったのが今売り出し中のウィルシャーで、その直後に猛然とプレスをかけてボールを奪うと、ドリブルでPA内に切れこんでPKをゲット。スイスGKの脇の下を通す危ういPKをランパートが決めて1点差で折り返す。
イングランドは後半からランパートに代えてヤングを投入して4-4-2の形にすると、各選手がそれぞれのポジションに固まっていた前半とは打って変わって、ヤングのスペースメイキングで選手が流動的に動くようになり、左サイドに入ったベインスが非常に高い位置取りをし、そこにミルナーやウィルシャーが幅広く攻撃に絡んでスイスを圧倒する。
イングランドは後半6分にミルナーのスローインからベインスが落としたボールをヤングが蹴り込んで同点にした後も、ベントの入れるだけのシュートなどいくつかの超決定機を物に出来ず、20分ぐらいからは運動量が落ちて攻撃に厚みが無くなり、中盤に空いたスペースを使って交互に攻め合うサッカーになったが、結局は追加点が入らず試合は2-2のドローに終わった。
イングランドが最初から4-4-2にしておけばもっと楽に勝てた試合ではないかと思うが、怪我をしたアシュリー・コールの代わりに入ったベインスの活きの良さや、もはやイングランドを引っ張る存在になったウィルシャー、そして前半のみで退いたランパートを見ても、世代交代の流れが本格的に来ているような印象を持った。
まだCBにテリーやリオに代わる大黒柱が現れていない点はあるが、南アフリカ大会での不振もプレミアリーグの過密日程が影響していたとされるだけに、これからどれだけ若い選手を取り込んでいけるかがユーロやブラジルを見据えたポイントになるだろう。
スイスは前線のジャカやシャキリ、ツィークラーといった選手の元気の良さが目立ち、特に前半は内容的に完全にイングランドを凌駕したので、もう少し決定力があればと惜しまれる。それにしても、こんな良いチームでもユーロへの出場が厳しいのだから、やっぱ欧州のレベルは凄いなあと痛感するしか無いね。

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