「はっきり出た采配の差」ACLベスト16 ガンバ大阪-セレッソ大阪(0-1)

ACL決勝トーナメント一発勝負での大阪ダービーとして、日本サッカー界の注目が集まったこの試合。ガンバは山口の怪我、セレッソは茂庭の出場停止とCBのリーダーを互いに欠いた状態で臨んだ試合だったが、さすがにACLでのダービーとあってか集中を切らさない締まった試合になった。
試合の序盤は、前線にボールを持てるプレイヤーを並べたセレッソが、ガンバの守備網を縫ってボールを動かしペースを握るが、ガンバもマークに付く動きを早めてセレッソの前線を封じると、今度はガンバがボールをキープしてセレッソが全く反撃に出られない状態になるなど、前半はシーソーゲームのように状況が入れ替わる展開ながらも両チーム無得点で折り返す。
ここで素早く動いたのがセレッソのクルピ監督で、乾と倉田を下げて一気に小松と中後を投入するという大胆な策に出る。
足元でしかボールを受けられなかった乾に対し、小松はガンバDFラインの裏へと積極的に動いてロングボールをものにし、ボギョンのキープ力と運動量でセレッソの支配率が飛躍的に向上。逆にガンバは中2日とセレッソよりも1日少ない試合間隔が響いたのか、運動量がガタリと落ちて遠藤や明神といった中盤の選手にミスが目立つようになり、藤ヶ谷が不用意な飛び出しで一発レッドもののファールをするなど浮き足立つ場面が続き、試合はセレッソの方へと大きく流れが変わる。
それでも、ガンバは二川のクロスからアドリアーノがフリーでヘディングを放つなど先制出来るチャンスはあったのだが、とうとう43分に自陣からつなぎのパスを出そうとしたところで遠藤がミスをし、こぼれ球をつないで右サイドを駆け上がった高橋にパス、これを高橋がクロスを予想した藤ヶ谷の逆を突くシュートをニアに決め、セレッソが劇的な得点を挙げる。
ガンバはロスタイムにアドリアーノがポストに当てるシュートを放つものの決まらず、セレッソが歴史的な一戦をものにした。
所詮采配とは結果論なのであまり強調したくはないんだけど、欠点を放置せずに素早く手当したクルピ監督と、新潟戦から中2日なのにメンバーをほとんど変えず、延長も考えたのか最後まで腰が重かった西野監督との差が、試合の明暗を分けた事は間違いないだろう。
ガンバは新潟戦でも勝ったとは言え、後半は同じように運動量が落ちて押し込まれたし、チャンスの数に比べて得点が少なかった事など、今回の結末につながる予兆はたくさんあったはずなのだが。
それにしても、試合後に珍しくガックリと肩を落として動けない遠藤の姿と、優勝したかのように大騒ぎするセレッソの選手との対比を見て、日本の、特にリーグ戦ではなかなか味わえないダービーの醍醐味、重さというものを十分堪能できる素晴らしい試合だった。これが阪神王国である大阪で見られたのだから、感慨もひとしおである。
是非、ACL決勝では日本勢同士の対決になって、今度は日本中で盛り上がってもらいたいものである。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする