「宇佐美は海外で成功するか」J1第12節 ガンバ大阪-アルビレックス新潟(2-1)

前節で福岡相手に50mの独走ゴールを決め、今日のACL大阪ダービーでも間違いなくキーマンになるであろう宇佐美に注目が集まった試合。
新潟の立ち上がりはほとんどベタ引きの状態でガンバの中盤からのパス出しに全くプレッシャーをかけられず、左サイドに張った宇佐美にどんどんとボールが集まり、新潟も宇佐美には厳しいマークをつけずにいたため、好きなだけ前を向いてドリブルからクロスやシュートの宇佐美ショーを演じられてしまう。
ところが先制点は宇佐美じゃなく、イ・グノのドリブルからグラウンダーのボールをアドリアーノが足で合わせたもので、ガンバは宇佐美が好き放題プレイしていた割には中で合わせられる選手が少なく、せっかくの攻撃力が活かせていなかった。
そうこうするうちに、先制された新潟が徐々に前へと出てくるようになり、自然と中盤でのプレスが利いてガンバの攻撃スピードが弱まり、大島やブルーノ・ロペスがDFラインの裏へと飛び出す動きからセットプレイを奪う形が増え、高さで勝る新潟が惜しい場面を作り始めるが、新潟もなかなか決めきれない。
ところが唐突に試合は動く。後半の32分に、イーブンボールでの競り合いから中澤が頭での処理をミスしてしまい、裏に抜けたミシェウにボールが渡ってそのまま決められ、新潟がようやく追いつく。
しかし、そのまま試合が終わるかと思われた後半43分に、右での展開から中にいた宇佐美へとパスが渡り、宇佐美はワントラップから強烈なシュートを放つと、GKの弾いたボールをアドリアーノが押しこみ、ガンバは現在売り出し中の2人の力で新潟に勝利した。
チェゼーナへの移籍話も浮上してきた宇佐美は、かなり動きのキレが戻ってきたようだが、新潟のマークが緩すぎたとは言えもうちょっとファーストタッチのスピードを上げてシンプルなプレイも交えていかないと、欧州のフィジカルや長いリーチに苦しむ可能性は高いだろう。是非意識を高く持って大阪ダービーに臨んでもらいたいところである。