「初出場で決勝トーナメント進出!」ACLグループG セレッソ大阪-山東魯能(4-0)

ACL初出場、しかもグループリーグの1、2戦を非常に苦戦して決勝トーナメント進出が危ぶまれたセレッソだったが最終戦を大勝で飾り、クラブの歴史に大きな一歩を示すことになった。
クルピ監督は山東を研究した上で2トップにしたそうだが、山東の守りはCBのところは高くて強いけどサイドは非常にルーズで、小松をサイドに寄らせてピンパォンを自由に動かす事で、山東の守備を混乱させることに成功していた。
サイドや裏に一旦基点を作れば相手のDFラインが下がり、それに対する中盤の戻りやボールを奪った後のラインの押し上げも統率が取れていなかったので、セレッソは乾や清武、中後、キムボギョンといった中盤がバイタルエリアにどんどん入り込むことが出来るようになっていた。
そんな風に試合を支配していた前半だったが、セレッソがチャンスを逃していうちにだんだん山東もセレッソの攻撃に慣れてきて、ミスが増え始めてカウンターを食らうようになって来たので、これは嫌な流れだぞと思っていたところでミドルシュートのこぼれ球をピンパォンが決めてくれたのが大きかった。
そして後半に相手がフルパワーで来たところを、あっさりとカウンターから清武が落ち着いたフェイクからシュートを決めて2点目を挙げ、これで事実上決勝トーナメントへの出場権が決まってしまった。
後は勝負を諦めた山東がお馴染みカンフーサッカーを仕掛けてきて退場の自滅をしたわけだが、その挑発に茂庭が乗ってしまって次節出場停止になったのはあまりに軽率だった。セレッソは2位での通過になるため、相手がどこになるにせよアウェイでのベスト16になる事は間違いないので、クルピ監督も頭が痛いところだろう。
ただ相手があまりに出来が酷かったにせよ、セレッソにとってはキムボギョンと中後のボランチが機能するようになって来たのは大きい。特にボギョンは、豊富な運動量と前に出る推進力がめざましく、今までのパスを散らせるマルチネスとは別の力をセレッソに与えてくれる存在になっている。今年のセレッソは、彼と清武が躍進のキーマンになるのではないだろうか。