「アドリアーノさまさま、でも宇佐美は・・・」ACLグループE ガンバ大阪-済州ユナイテッド(3-1)

この試合で負けてしまうと、他グループの結果によってはグループ敗退の可能性があったガンバが、済州との当該得失点差で1上回る、2点差での勝利というこの上無く良い結果を得ることが出来た。
とは言え、結果から見るほどガンバは楽な試合ではなく、コンパクトなゾーンを試合の流れによって上下させる済州に対し、ガンバは試合勘が足りないせいか危ない位置でのパスミスが多く、中澤と山口、明神を中心とした守備陣の奮闘で何とかしのいでいたが、かなり危うい展開だった。
そんなリズムの悪いガンバを救ったのがエース・アドリアーノで、前半26分に単独のドリブルでゴールまで攻めこみ、鋭い切り返しからコースを狙ったゴールを決め、ガンバが大きな非常に大きな先制点をゲットする。
その後は、高い位置からプレッシャーをかけて来る済州に対し、ガンバはサイドチェンジとワンタッチパスを織り交ぜて、相手のDFライン裏への攻撃で対抗し、クロスこそあまり合う場面が無かったがガンバの攻撃リズムはずいぶん回復する。
後半開始早々には、カウンターから抜けだしたアドリアーノがGKの股を抜く冷静なゴールを決め、これでガンバが当該得失点差でもリードする展開に。
そうなるとやはり済州は高さのある選手を入れてパワープレイ気味に出始め、67分には頭で落とされたボールをシン・ヨンロクにうまく反転シュートを決められ、当該成績では完全イーブンの2-1にされる。
ここでガンバは武井と加地、佐々木を投入して中盤の運動量を強化し、これで流れを引き戻せたガンバは試合終了間際にまたもカウンターからイグノが折り返し、武井がミドルを済州ゴールに突き刺して試合を決めた。
ガンバはこれでグループ2位に浮上と、一気に決勝トーナメント突破へ有利な立場に立つ事が出来たが、イグノはまだガンバサッカーにフィットし切れてない状態だし、右の活発さに比べると左の攻撃はかなり物足らず、遠藤はいつもの省エネサッカー中で、チームの出来としてはまだバラつきがあるのが気にかかる。
特に心配なのが宇佐美で、成長期というせいもあるのか体のバランスがちょっと変で、ドリブルのキレやシュートのパンチが無くなり、単なるパッサーになってしまったかのような残念なプレイぶりだった。
昨日ぐらいだったか宇佐美が宮市に刺激を受けているようなニュースを見たが、あまり中盤でいろんなタスクを与えてしまうよりも、フェイエでの宮市のようにFWに近い位置で使い、1対1の攻防に集中させるような育成をした方がいいんじゃないかと思うのだが・・・まあ、西野監督はそんなフォローはしそうにないけどね(苦笑)。