「まるでジーコジャパンを見ているようだ」欧州CL準々決勝第2レグ シャルケ04-インテル(2-1)

皆さんご存知のように、シャルケがホームで再びインテルを破ってベスト4へと駒を進めたわけだが、改めて試合を見てみると、シャルケが勝つべくして勝った試合だったと言える。
シャルケはインテルに対して完璧に研究しており、攻撃の核であるエトォに対しては、内田が縦を切って左に張っているエトォをあえて中へと誘いこみ、そこをバウムヨハンとパパドプロスが連続してマークに入り、エトォは無理なドリブルやシュートをしてはボールをカットされる繰り返しを演じてしまっていた。そしてマイコンに対してはサルペイががっちりとマークをして自由にさせず、マイコンへのパスを封じてさらにエトォ偏重の攻撃にインテルを誘い込んでいた。
ミリートはエトォとマイコンが封じられているので中央で孤立し、スナイデルはインフルエンザとの噂があったが、見た目にげっそりと頬がこけていて明らかに体調が悪そうで、試合中の走行距離も9kmに満たない有様であった。走行距離で言えば、インテルは勝たなければならないチームにしては非常に低くて、長友が前選手トップの11.5kmをマークしているが、インテルの2位はモッタの10.5kmで、あとはマイコンが10.2ぐらいで、残りの選手は全て10kmを切っていた。
もともとブラジル式監督法は、ジーコやオリヴェイラの場合を見ても分かるように、メンバーは監督がベストと思う人材で出来る限り固定し、あまり戦術で縛らずに選手の間で作られるコンビネーションや阿吽の呼吸を大事にする傾向が強いのだが、インテルの選手はシャルケの選手に比べてコンディションが全体的に落ちており、さらには4点差で勝たなけれなならないために、選手が入れこみすぎて皆個人プレイに走ってしまった。
それはまるで、ピークを大会前のドイツ戦に合わせてしまい、本大会では本来の運動量が出せず、守備陣と攻撃陣で戦い方への意見が噛み合わずに崩壊してしまった、ドイツW杯でのジーコジャパンを見ているようだった。これでは、いかにインテルの個人能力が高くても勝てるわけがない。
長友自体のプレイは、いつも通りに味方がボールを持ったら必ず前に走っていたが、他の選手がパスを回して攻めようという意識が無かったので無駄走りになってしまう事が多かった。が、守備では良くラウルを抑えていて、一度フェイントで後ろを向かされてもすぐに喰らいつくアジリティは驚異的で、どんな状態でも一旦相手がもたついたら必ず追いついてくれそうな期待感は今までのインテルには全く無かったもので、この試合でもガゼッタはインテルのMOMに長友を選んでいるのを見ると、そういう部分がインテルファンやマスコミの好感につながっているのではないかと思う。
内田については、エトォを粘り強く抑えながら、正確なパスを前線に通し続け、時折タイミング良く前に上がって味方のリズムを作り続けていた。それほど大きく目立つ場面は無かったが、こういう勝つよりも負けない事のほうが大事な試合では、良い意味で目立たない事が最も大事な事であり、試合のチームコンセプトを理解しきったプレイぶりは見事だった。次はパクとのマッチアップになる可能性があるが、運動量対決で負けないように頑張ってほしいところだ。

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