「ディテールの積み重ねがこの点差」東日本大震災復興支援チャリティーマッチ FC東京-松本山雅FC(4-0)

JFLで随一の人気を誇り、元横浜Fマリノスの松田を中心に来期のJリーグ入りを目指す松本山雅と、J1でさえ屈指の戦力を保ったままJ2の戦いに臨むFC東京という、フレンドリーマッチとは言えいろんな点で注目された試合は、東京が4-0と格の差を見せつけた。
とは言え、チームとしての形自体は松本もしっかりしており、全員がよく走って高い位置からプレスをかけ、2トップの木島兄弟のスピードある飛び出しとサイドとCB松田の(笑)果敢なオーバーラップを中心とした攻撃はなかなか見ごたえがあり、勢いという面では東京を上回ってさえいたと言える。
それでも結果につながらなかったのは、やはり個々の選手が持つ余裕や経験値の部分に違いがあるからだろう。東京の選手は、山雅の選手からプレッシャーを受けても、ボールをしっかりキープしてから落ち着いてパスを渡したり、バックパスでも大きな浮き球でパスレシーバーが余裕を持てる状態でボールを受けられるようにしたりと、大きなミスに繋がりにくいプレイを選択出来ていた。
逆に山雅は、せっかくフリーな状態で前向きにボールを持てても、相手の対応を視野に入れずに「いちにのさん」でボールを蹴ってしまっているので、東京の選手にプレイのタイミングを完全に読まれてしまっていた。
その差が如実に現れたのが前半30分の先制点シーンで、山雅の選手が完全にコースを消していたのに、FC東京上里の一発のフェイントに引っかかってあっさりシュートを許してしまった。やはりサッカーというスポーツは、こういう選手個人の一瞬の判断力やプレイ選択の余裕が積み重なって、トータルでのチーム力の差につながっているのだと思う。
試合は、それでも山雅が何とか要所を押さえて1点で抑えていたのだが、後半30分にバックパスのミスから2点目を献上してしまうと、そこから糸が切れたように立て続けに失点し、最終的には4-0で試合を終えることになった。
東京は、勝ったとは言え平山やボランチ陣にあまり存在感が無く、この対戦ならもっとセンターラインを中心にボールをポゼッション出来てもおかしくなかったのだが、得点はほとんどミスとリアクションからで、J2では山雅とは正反対の堅く守るチームとの対戦がほどんどである事を考えればまだまだ出来としては物足りない。
そして注目の松田だが、3-5-2のセンターCBというポジションではあったが、事実上はリベロのようなもので、自由に前線へと攻め上がって起点となる役割が与えられていたようだ。確かにこの試合でも松田の上がりでチャンスを作る場面は何度かあったのだが、2失点目は松田が前線に上がろうとしたタイミングでのバックパスから起こったもので、パスを出した選手の判断が悪いとは言え、チームとしてのオートマティズムという面での課題を顕にしてしまったことは確かだろう。今後、彼の動き方によって他の選手がどうカバーするかを徹底させられるかが、今季の鍵になりそうである。

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