「名古屋の皆さん、ピクシー、初優勝おめでとう!」J1第31節 湘南ベルマーレ-名古屋グランパス(0-1)

鹿島が引き分け以下で、名古屋が勝利すると優勝が決まる大一番は、まさに名古屋と湘南の両クラブが、今期たどった道のりをなぞるかのような内容と結果になった。
湘南はJ2降格が決まったことで吹っ切れたのか、今までに無いような思い切りの良いサッカーで、守備ではコンパクトなゾーンを作って積極的に押し上げ、左サイドの古林と阿部のコンビネーションを中心に、鋭い攻撃を次から次へと名古屋に浴びせ続けた。
対する名古屋は、優勝が決まるかもしれない試合という事で動きに硬さが目立ち、試合開始直後こそ得意のサイド攻撃でゴールを脅かしたが、そこからは全くいいところが無くなってしまい、攻撃ではケネディが湘南のラインコントロールに存在を消されて基点を作れず、中盤では足元にパスを回すばかりで湘南の守備ブロックを全く崩す気配すら感じさせなかった。
そして守備ではCBの押し上げが皆無でバイタルエリアとサイドががら空きになり、そこを湘南にいいように使われて防戦一方。前半は湘南がシュート7本に対して名古屋はたったの3本という有様であった。
後半は多少ピクシーの発破が利いたのか、攻撃への切り替えが早くなって湘南ゴール前でのプレイ時間が増え始めるが両チームとも得点には至らず、名古屋はいつものように杉本を投入して打開を図る。
これが結果的に大当たり、20分に杉本が右サイドを突破してクロスを上げると、飛び込んだ玉田の頭にどんぴしゃで合って、そこまでほとんど良いところが無かった名古屋が個の力で先制点をゲットしてしまう。
その後は湘南が猛攻を仕掛けるものの、湘南は降格の主因となった得点力不足をここでも存分に見せ付けてしまい、最後までゴールを決めることが出来ず、鹿島が神戸と引き分けに終わったために、名古屋のJ1初優勝が決まった。
内容はグダグダでも、陰のMVPとも言える楢崎の安定したセーブを中心として耐え忍び、セットプレイや個の一発で勝ち点をもぎ取る勝負強さで勝つというのは、最後も名古屋らしい試合だったと言えるが、ここまで至る要因となったのは、選手のレベルの高さはもちろんだが、一番はピクシーのぶれない姿勢にあったように思う。
日本の監督だと、少しチームや選手の調子が悪くなると、とたんに戦術やメンバーをあちこちいじり始めてしまうパターンが多いが、ピクシーは調子に波があった杉本の起用法を始めとして、良いときも悪いときも戦い方が終始一貫していた。だからこそ、選手は反省も改善も、そして自信も得ることが出来、勝者のメンタリティにつながるという事を、世界を知っているピクシーは理解していたのではないだろうか。
ともかく、名古屋の選手や監督はもちろん、ファン、関係者の方はおめでとう! これでドラゴンズ一色だった名古屋にも、サッカー人気が厚く定着することを願いたいね!

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