「チームも長友も反省を」イタリア・セリエA第8節 キエーボ-チェゼーナ(1-2)

どうにも調子が上がらないチェゼーナは、スケロットに代えて10番のヒメネスが左ウイングに入り、ジャッケリーニが右に回るという風に先発を変えてきた。
才能はあるがプレイの幅が狭いスケロットやジャッケリーニとは違って、ヒメネスは中に入ったりジャッケリーニとポジションチェンジをしたりと臨機応変にプレイエリアを変え、キエーボのバイタルエリアへと巧みに侵入しては、ワンタッチで展開したりスルーパスを出したりと、それまで攻撃の形が硬直化していたチェゼーナに厚みとアイデアを加える効果をもたらし、この試合ではアウェイのチェゼーナが攻撃面で優位に立っていた。
が、ヒメネスが左サイドのスペースを空ける分、長友は鼻先にニンジンをぶら下げた馬のように上がっていくし、右SBのチェッカレッリも高めのポジションを取る割には、キエーボFWテレオの高さを警戒してかCBの位置取りが低く、キエーボの前線にボールが収まってしまうと他の選手の戻りが遅くて一気にピンチになってしまうのが気になっていた。
そうしたら案の定、自陣ゴール前からカウンターへと選手が前に出たところで軽率な取られ方をし、中盤の選手が上がってしまっているためにゴール前には4人の選手しか残っておらず、その外側にフリーでいた選手にクロスを通され、チェゼーナが先制点を与えてしまう。
それでもチェゼーナはドイツのようにひるまず、相変わらずCB以外は高い位置取りでキエーボを攻め立て、2度ほど超決定機を作るが得点は決まらず、前半終了間際にセットプレイからようやく同点に追いついた。
後半も縦に急ぐ単調な攻撃しか出来ないキエーボに対し、幅広く攻撃するチェゼーナ優位の展開は変わらぬまま試合は進み、88分にCBのフォン・ベルゲンが2枚目のイエローで退場してしまうものの、ロスタイムに突入してこのままドローで試合は終わるかと思われた。
が、CKのクリアボールが浮いたところを、最後にボールを拾ったテレオに追いつかれ、チェゼーナはウディネーゼ戦に続いて、今期早くも2試合目のロスタイム負けという勝負弱さを露呈する結果になってしまった。
個人的には、このロスタイム負けには長友の責任が多少なりともあったのではないかと思っている。
チームとしては、78分に足がつったチェッカレッリを下げたあたりから引き分けを意識していたはずで、しかし長友はそこからも有り余ったスタミナでオーバーラップを繰り返し、ロスタイムの得点につながったCKも、長友が高い位置からアタックに行って交わされてしまったスペースを突かれて与えたもので、CKの時も長友はいち早くカウンターに備えてゴールから離れる動きをしており、それが監督の指示なら別だが、長友個人の判断としては到底引き分け狙いからは遠いものだったと言わざるを得ない。
現在のチームに長友から取って代われる選手がいないので、長友のプレイがチームの意図とは違っていたとしても、これでいきなり先発から外されるという事は無いだろうが、イタリアはファンも非常に厳しい目を持っている上に、もはや長友の高い能力が知れ渡っているだけになおさら、意思疎通が不自由だからと大目に見られる時期はとっくに過ぎていると思っていたほうが良いのではないかと思う。

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