「早くもセリエAの壁」イタリア・セリエA第6節 ウディネーゼ-チェゼーナ(1-0)

大物食いで好スタートを切ったチェゼーナは、アウェイでここまで未勝利・最下位のウディネーゼに対しても、後半ロスタイムまで無失点で抑えておきながら、相手FKの場面でオフサイドを取るのかマークに付くのか中途半端な動きになってしまい、どフリーで決勝点を決められる失態で3連敗になってしまった。
とは言え、チェゼーナの調子がいきなり悪くなったわけではなくて、そこは腐ってもイタリア、チェゼーナに対して守備の対策をきっちり取って来たあたりはさすがである。
ウディネーゼは3バックの陣形を取り、1トップのボグダニにきっちりマークを付けてポストプレイを封じ、ジャッケリーニとスケロットの飛車角に対しては、CBの両サイドが徹底して縦を切る事でカウンターのスピードを殺し、WBを高い位置に上げて長友の上がりを押さえ、チェゼーナの攻撃ポイントを分断させる事に成功していた。
サイドが封じられたら中で勝負できればいいのだが、実績と能力から言えば相手の中盤を制圧していなければならないはずのアッピアーが、相変わらず調子が上がらずに鈍い働きで存在感が出せず、コルッチもパローロも守備に追われるばかりで攻撃面での働きはほとんど出来ず終いであった。
長友も、相手との2対1を見ないといけない場合が多く、たまに攻め上がったらすぐさま裏にパスを出されてしまう有様だったので、チームの出来に埋没されてしまっていた感じ。後半途中から守備固目としてSHの位置に上がったが、結果的に後ろの選手がファールを与えて決勝点につながってしまったので、采配としては裏目に出てしまった。
チームも長友もアッピアーの調子が上がってくるまでは、カウンター以外では攻められずに辛抱が続きそうだが、それもまたセリエ・プロビンチアの醍醐味でもあるので(笑)、これも経験と前向きになって・・・って長友には心配する必要ないだろうけどね。